【学校訪問レポート】広島県立呉昭和高等学校[広島県]

2020年3月9日

広島県立呉昭和高等学校へ

 2月12日 (水)、「中米統合機構加盟国向けビジネスを通じた女性のエンパワメント」コースのJICA研修員10名が広島県立呉昭和高校を訪問しました。研修員の出身国はコスタリカ、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、パナマの6ヶ国です。初めての日本の学校訪問に皆ワクワクしていました。

研修員から生徒の皆さんへ…スペイン語の挨拶紹介

皆さん よろしく!

覚えたてのスペイン語で挨拶

 拍手で迎えられ会議室に入った研修員は少し緊張気味。しかし自己紹介が始まると笑顔が見え始め、リラックスした雰囲気に変わっていきました。
 自己紹介の後は、放送部作成の学校紹介ビデオの上映です。ビデオは、スペイン語圏の研修員が理解しやすいように、所々スペイン語表記を入れて編集されていました。上映後には男子生徒による空手演技の実演が続き、研修員は日本の高校生たちの学校生活を垣間見ることができました。
 日本のことを教えて頂いた後はスペイン語の挨拶の紹介です。準備していた挨拶シートを見ながら、「こんにちは」「元気ですか」「元気です」「ありがとう」「私の名前は…」を研修員1人ずつ発音し、生徒が続きました。何度も繰り返し練習してスペイン語の挨拶をマスターし、この後の交流の準備は万端です。

生徒の皆さんから研修員へ…日本文化の紹介

折り紙 むずかしい~

3人に着せてもらいました

 それぞれの研修員に1人ずつエスコートしてくれる生徒がつき、研修員は折り紙、ペン習字、ゆかた、たこ焼きの4つのテーマのグループを順に回って日本文化の紹介を受けました。どのグループでも、まず初めに生徒が覚えたてのスペイン語で挨拶、自己紹介をして、研修員もそれに答えていきました。
 ペン習字グループでは、研修員の名前を漢字の当て字で書いたお手本が用意されており、研修員はその上に紙を置き、なぞっていきました。自分の名前を漢字で書くのは研修員にとって、とても興味深いものだったようです。
 折り紙グループでは、花手毬の花や鶴などを折りました。慣れない研修員は少々苦労しながら、それでも最後まで頑張って折りました。
 ゆかたグループでは、女性の「かわいい」は「ボニータ!」、男性の「かっこいい」は「ボニート!」と研修員に教えてもらい、生徒同士、生徒と研修員の間で「ボニータ!」と「ボニート!」の言葉が飛び交っていました。
 たこ焼きグループでは、研修員たちは初めてのたこ焼き作りにトライしました。たこ焼き器の上で串を使いながらたこ焼きを回すのは少し難しそうでしたが、味はおいしい!ととても気に入った様子で、何度もお代わりをする研修員もいました。
 どのグループもにぎやかで、中には話が盛り上がって、数字や物の名前など、スペイン語教室が始まったグループもありました。

クラブ活動の体験

Let’s dance!

僕がお手本見せますよ

素敵なうちわができました

 2年生との交流後は、ダンス部による、地元呉市のマスコットキャラクター、呉氏の動きを取り入れたダンスを見学。「一緒に踊りましょう!」と誘われ、ステップを練習した後、音楽に合わせて一緒にダンスをしました。中米出身の研修員たちはすぐにダンスを覚え、ノリノリで踊っていました。
 ダンスの後は書道部の教室へ。「愛」「平和」など、数枚あるお手本の中から1枚を選び、部員に教えてもらいながら半紙で練習をします。その後、白いうちわに清書して、お土産としていただきました。
 研修員たちはスペイン語圏出身で英語がほとんど通じないためコミュニケーションをとるのは少し難しいのでは?と心配していましたが、生徒の皆さんも研修員も積極的で、日本文化紹介、クラブ活動見学、どこへ行っても「オラ!」「グラシアス!」と大きな声で挨拶が交わされ、笑顔いっぱいの交流となりました。学校の皆様には言葉の壁を少しでも取り除けるように体験型のプログラムを選んで企画・準備していただき、生徒、研修員共に異文化に触れる良い機会を持つことができました。研修員からは「日本文化を学ぶことができ、また生徒たちと楽しい時を過ごすことができて良かった。」「スペイン語を知ってもらえて良かった。」という感想が聞かれました。
 呉昭和高校の教職員の皆さま、生徒の皆さま、心のこもったおもてなしと素晴らしい交流の時間をありがとうございました。