御薗宇小学校 とんど・餅つき大会に参加

2020年3月10日

とんど・餅つき大会

 1月25日(土)、東広島市立御薗宇小学校でとんど・餅つき大会が開催され、アルゼンチン、キューバ、エスワティニ、セルビア、カンボジア、モルディブ、モンゴル、スリランカ、べナン、ブルキナファソ、中央アフリカ共和国、チャド、コートジボワール、ジブチ、ガボン、ギニア、マダガスカル、マリ、モーリタニア、ニジェール、セネガルの計21か国27名のJICA研修員が参加しました。開催前は連日雨で、天気が心配されていましたが、当日は雨にも遭わず寒くもなく、とんど日和となりました。

高い竹の塔にビックリ!

もくもく上がる煙の前で記念撮影

 事前勉強会で写真を見てはいたものの、実際のとんどの高さに驚く研修員たち。開会式の後、スリランカのムクンタンさんが研修員代表として点火式に参加しました。緊張気味で、ニコリともせずトーチの先をじーっと見つめるムクンタンさんでしたが、地域の方に助けてもらいトーチから竹に火が燃えうつると、やっと笑顔に。火は勢いよく燃え、もくもくと煙が上がっていく様子に研修員たちは皆カメラを向けていました。竹の爆発音と火の勢いが少し収まってくると、とんどの塔に近づいて、立ち上る煙をバックに記念写真を撮っていました。
 世界には似たような風習があるようで、「自分の国にも同じような行事がある。」「こんなに高くないけど、とんどと同じように健康や豊作を祈って集めた葉を燃やすよ。」という言葉も聞かれました。

子どもたちとの交流

日本の楽器、難しいなあ~

 とんどの後は、各クラスに分かれて交流の時間です。6年生の教室ではアルゼンチンのホアキンさんとヒメナさん、エスワティニのチキィさんとオリィさんがパワーポイントを使ってお国紹介をしました。アルゼンチンタンゴの披露や、エスワティニの民族衣装の試着体験もあり子どもたちははるか遠い国の文化を垣間見ることができました。1年生から5年生のクラスでも、お国紹介をして、日本の伝統楽器(琴)や遊び(けん玉、お手玉など)を体験しました。

初めてのお餅つき

リズムに合わせて

 餅つきの時間には、研修員たちも杵を持って餅つきに挑戦しました。はじめは研修員と手水をする人の息が合わず、危うく手水をする人の手に杵が当たりそうになることも。すると手水をする地域の女性が大きな声で「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」とお互いのタイミングをリズムで教えてくださいました。息が合ってくると、初めての経験に緊張気味だった研修員の口元もほころんできました。その後丸めたお餅を竹に挟んで焼き、きな粉や醤油をつけていただきました。一人2個ずつ配られましたが、お餅がすっかり気に入って「もう3個ぐらい食べられるよ!」と言う研修員もいました。

心も体も温かくなった1日でした

お箸を上手に使っていただきました

言葉は交わさずとも

 研修員からは「日本の文化、学校の活動を学ぶ良い機会だった。」「児童、先生、地域の人との交流は有意義な経験だった。」「異文化交流は世界平和のためにも重要。」などの感想が聞かれました。
 各教室での交流の前には、「通訳はいないの?」と不安そうに教室へ向かう研修員もいましたが、交流の後に教室から戻ってくると笑顔になっていました。言葉でのコミュニケーションが難しくても、笑顔とジェスチャーで交流を楽しんだたようです。
 閉会式前には仲良くなった児童と握手、ハグ、ハイタッチをして、別れを惜しむ研修員も見られました。閉会式では「楽しかったですか?」の問いに研修員たちは大声で「YES!」と答えていました。
 研修員に児童との交流と学びの機会を与えてくださった御薗宇小学校教職員の皆さま、地域の皆さま、そして研修員と仲良くしてくれた児童の皆さん、本当にありがとうございました。