【イベント報告】2019年度 第2回JICA日本理解・交流プログラム

2020年3月12日

冬のバスツアー 庄原へ

 2月11日 (火)、28か国33人のJICA研修員が日本理解・交流プログラムとして庄原市を訪問し、楽しい1日を過ごしました。当初、午前中は元スキー場を利用して雪あそびをする予定でしたが、暖冬で雪がないため、備北丘陵公園へ向かいました。

昔の農家へタイムスリップ

先生の指先をじっと見つめて

ハンテン、掘りごたつ…日本の冬

 備北丘陵公園では、昔の農家を再現した「ひばの里」エリアに行き、冬咲きぼたん展を見たり、様々な“日本の昔”を体験しました。                
 わら細工体験では、畳の部屋に座りミニほうきを作りました。手先を使う細かな作業のため、皆一生懸命講師の指先を見つめます。30分かかってできあがり、講師に「上手!」とほめられると、研修員らは満面の笑みを浮かべました。
 日本の昔遊び体験では、缶ぽっくりを上手に乗りこなす研修員もいましたが、さすがにコマ回しは難しく、日本人観光客にお願いして回してもらいました。別の家屋ではひな人形を見たり、折り紙を体験したりしました。初級者は“猫”、上級者は“鶴”の折り紙に挑戦しました。
 研修員からは、「日本の昔の生活様式を見ることができて面白かった」との感想が聞かれました。係員の方が家屋の外まで見送って、福寿草と節分草の咲いている場所を教えてくださいました。小さな花で、教えてもらわなければ見落としてしまっていたでしょう。早春のかわいい花に、研修員たちはカメラを向けていました。

まさかの雪あそび!

雪あそび…やめられない、止まらない

 備北丘陵公園を出て、比和自治振興センターの駐車場に着くと、トラックに雪が山のように積んでありました。しょうばら国際交流協会の方が、わざわざ山へ行って雪を運んできてくださったのです。多くの研修員にとって、初めて触れる雪。雪あそびが止まりません。「そろそろお昼ご飯にしましょう」と声をかけても、大はしゃぎでなかなか中に入って来ず、しばらく外で遊んでいました。部屋に入ってきた時は、帽子の上に雪がのり、服の中にまで雪が入っていた研修員もいました。

大蛇登場!

大蛇が降りてきたー

 昼食後は西城町神楽愛好会の神楽を見せていただきました。「神楽とは?」「神楽の歴史」「神楽団のプロフィール」についてはバス内で予習しました。5演目あり、さまざまな登場人物に研修員たちの目は舞台に釘付けになりました。中でも大蛇が舞台から降りて研修員の前に立った時は大騒ぎでした。最後の演目では大黒様が登場し、お餅やお菓子の“福”をいただきご機嫌に。「ドラゴンはすごかった」「日本の伝統文化に触れることができて良かった」「神楽は興味深かった」との声が聞かれました。

神楽団や地域の人と一緒に

研修員大蛇がぼくの頭をパクッ

衣裳をつけて、ハイチーズ!

 演目終了後には、神楽団や地域の人との交流会がありました。お面や衣装を身につけさせてもらい一緒に写真を撮ったり、中には刀を持って“サムライポーズ”でご満悦な研修員や、大蛇の頭の被り物だけでなく、胴体の部分もつけてもらった研修員もいました。
 研修員の代表がお礼の言葉を述べ、交流会は終わりとなりました。帰りには地域の方が、手作りの素敵な押し花のしおりを用意してくださり、1人ずつお土産としていただきました。「神楽団の人、地域の人と交流できて良かった」との研修員の言葉のとおり、皆さまの温かい心を感じたツアーとなりました。
 しょうばら国際交流協会の皆さま、西城町神楽愛好会の皆さま、地域の皆さま、楽しい1日をありがとうございました。