【学校訪問レポート】熊野町立熊野第一小学校[広島県]

2020年3月26日

熊野町立熊野第一小学校を訪問

子ども達に囲まれて挨拶をするスリランカのムクンタンさん

 「乳幼児ケアと就学前教育」コースの研修員4名が、1月30日(木)熊野町立熊野第一小学校を訪問し、6年生の児童95名と交流しました。出身国はカンボジア、スリランカ、モンゴル、モルディブの4か国。2日後には研修を終えて帰国の途に就く予定です。最後にどんな交流が待ち受けているのでしょうか。

 予定より少し早く学校に到着した研修員。まずは校長室へ案内され、時間がくるまでお茶をいただきながら先生方と談笑しました。カンボジアのコサルさんは「その温かいおもてなしが嬉しかった」と感想を述べていました。
 子どもたちとの交流は体育館で行われました。広いので余計に寒さが堪えます。体を温める意味も込めて、アイスブレイクのゲームをしました。1つ目は挨拶ゲーム。体育館の中を歩き回って、なるべくたくさんの人と挨拶をかわします。「Hello! How are you?」「Fine. Thank you.」とあちこちで声が響きます。スリランカのムクンタンさんも子どもたちに囲まれて、最高の笑顔を見せていました。2つ目のゲームはジャンケン列車です。2人ずつじゃんけんをして、負けた方が勝った方の後ろにつき、肩に手をあてて列車のようにつながります。先頭の人同士でジャンケンを続け、最後に長い1つの列車になったら終了です。「Rock, Scissors, Paper, One Two Three!」という掛け声に合わせてジャンケンをするのですが、なかなかタイミングが合わず何度もチャレンジする研修員もいました。童心に戻って無邪気に笑う研修員の姿に、言葉が通じなくても分かりあえる素晴らしさを感じました。

新たな発見がいっぱいのお国紹介

民族衣装を紹介するモンゴルさん。ご自身も素敵な衣装を着て参加してくれました

 アイスブレイクのゲームで心も体もポカポカになった後は、4グループに分かれてお国紹介です。研修員は子どもたちに分かりやすいようにと、国旗、民族衣装、食べ物、動物、観光地の5つの写真をA3でプリントアウトして持参、それを見せながら自国を紹介しました。難しいところは先生に助けていただきながら真剣にお国紹介に耳を傾け、質問も活発に挙がりました。「シーギリヤの頂上にはどうやって登るのですか?」との質問に「この写真には写ってないけれど、裏に階段があるんです。」とムクンタンさん。「えーすごい!」とびっくり。「モルディブ料理と日本料理どちらが好きですか。」との問いに、「モルディブ料理です。日本の料理は豚肉を使っているかどうか、私たちにはわからず、食べられないことが多いのです。モルディブはみんなイスラム教徒なので、モルディブの料理は安心して食べられます。」とシヤマさんが答えます。イスラム教徒の女性がかぶるヒジャブを着けてはいるけれど、そこまで繋がらなかったのでしょう。子ども達もそこで初めて「あっ そうだった!」と気付いたようでした。

外国の遊びを楽しむ

ベイ ドッグ ムオィを楽しむ子ども達

 各国について学んだあとは、カンボジアとスリランカの遊びを一緒に体験しました。カンボジアの遊びは、「ベイ ドッグ ムオィ」と言って、ハンカチ落としと鬼ごっこを一緒にしたような遊びです。難しい遊びではないので、子ども達もすぐに覚えてとても盛り上がりました。オニになった人は、タッチできなければひたすら追いかけて走らなければなりません。息を切らして戻ってきたカンボジアのコサルさん。「疲れた!」と言いながら、とっても笑顔でした。
 スリランカの遊びは、「キリ タトゥ」と言います。遊びと言うよりはスポーツに近く、攻撃と防御の2チームに分かれて戦います。ルールも難しかったので紹介した研修員も少し心配していたのですが、子ども達が戸惑ったのは最初だけでした。一度体験すると、まるで以前から知っている遊びのように楽しんでいました。

子ども達からパワーをもらって

最後に全員で記念撮影

 楽しい時間はあっと言う間に過ぎて、お別れの時間になりました。教えてもらった遊びを時間いっぱいギリギリまで楽しんだ子ども達。その姿を見たモンゴル国のモンゴルさんは、「子ども達のパワーをもらって、私も元気になりました!」と感想を述べていました。
 最後に集合写真を撮って研修員達は学校を後にしました。熊野第一小学校の皆様、温かいおもてなしと楽しい思い出をありがとうございました。