【イベント報告】御薗宇小学校とんど大会に参加しました!

2023年1月31日

御薗宇(みそのう)小学校へ

JICA中国から徒歩10分あまりの場所に位置する東広島市立御薗宇小学校の校庭で行われるとんど大会には、JICA研修員がこれまで毎年参加させていただき、児童や地域の方達と交流してきました。残念なことに、コロナの影響で参加できない状況が続いていましたが、1月21日(土曜日)、3年ぶりにお邪魔させていただくことに。この日を楽しみにしていた研修員らが校庭に入ると、すぐに、3基の立派なとんどが目に飛び込んできました。地域の方のご協力で、雨の中1週間前に組み立てられたというとんどは、見上げるほどの高さです。「あれに火をつけるんですね?」とエジプトの研修員ヌールさんらが早速興味を示しました。

各クラスとの交流

あやとりに挑戦するシリアのカジャグさん

バングラデシュの研修員サイフルさん

1時間目は、各教室に研修員たちが1から2名ずつ入り、児童のみなさんとの交流の時間です。クラスの代表が交流する研修員を迎えに来てくれました。
1・2年生の各クラスでは、児童がおはじき、けん玉、コマ回しなど、色々な日本の遊びを用意してくれています。シリアから来たカジャグさんは1年生の教室へ。子どもたちからあやとりを習いました。これがこうなって…。できた!と嬉しそうでした。
ザンビアから来た研修員ハンボコマさんも1年生との交流でまずコマ回しに挑戦。子どもたちに囲まれながら回し方を教わりました。ひもを器用にコマに巻き付けてシュッ!なんと1回で上手に回すことができました。「わー!」子どもたちの歓声が上がります。続いてけん玉に挑戦。子どもたちのやり方を見て玉をクルクル回して…。なんとこちらも1回でけん先に刺さりました!けん玉を掲げて子どもたちと一緒に喜ぶハンボコマさん。何回も成功し、みんなを驚かせていました。言葉は通じなくても、子どもたちとの交流を楽しんでいる様子が伝わってきました。
2年生と動物の折り紙を教えてもらって交流したのはエジプトのマルヤムさんとパキスタンのアジームさん。「子どもたちがかわいい!」と大満足な様子でした。
3年生から6年生の教室では、スライドを使って日本の新年の行事と、研修員の国のお祝い行事などを紹介しあいました。エルさんとヌールさんは、二人で協力してスライドを作成し、それぞれ5年生と6年生に、エジプトの行事としてイースターを紹介してくれました。エジプトと言えば、イスラムの国のイメージ。キリスト教の行事イースターをお祝いするのは意外に思えるかもしれませんが、元々はエジプトとイースターは深い関わりがあるのだとか。子どもたちは、はるか遠い国のお祭りを身近に感じられて嬉しそうでした。
同じく6年生のクラスと交流したのは、バングラデシュのサイフルさん。お国の新年は、4月(今年は4月14日)で、華やかなパレードでお祝いするそうです。子どもたちは、サイフルさんの英語の説明を一生懸命に聞きました。「シュボ・ノボボルショ! Happy New Year!」と言うと、納得してお隣の子と顔を見合わせています。「あけましておめでとうだ!」「シュボ・ノボボルショ!」元気にベンガル語であいさつできました。

地域の方とのとんど大会

立派なとんどが出来上がりました

楽しい交流の時間を終えたら、いよいよとんど大会です。朝は寒かった校庭も、この日はお天気に恵まれ、すがすがしい青空にとんどの竹が映えます。地域の方に教わりながら、上級生に混じって、とんどの仕上げのお手伝いをさせていただきました。最後は、子どもたちの書初めやしめ飾りが飾られます。「あれは、お願い事が書いてあるの?」とパキスタンのアッタさん。書初めについて説明を受けると「『生きる力』『希望の朝』、いい言葉ですね!」とうなずいていました。
最後はいよいよとんどに点火。子どもたちの代表が火を点けるのを興味深そうに見守ります。最初は小さかった火も、途中から勢いよく火柱となり、とんどからはバチン!バチン!と音が聞こえてきました。「あの音は何?」とびっくり。竹がはじける音だと分かると、「火薬か何かかと思った!」と笑っていました。その迫力は想像以上で、前の方に並んでいたみんなも、熱と音が激しくなるにつれ、少し後ずさりするほど。それを見て、ナイジェリアの男性研修員イェミさんが後ろから「ヌール、君はもっともっと前に行かなきゃ!」とからかいながらも初めての体験を楽しんでいるようでした。
とんど大会終了後には、御薗宇の地域の方から、研修員に紅白のおもちのお土産をいただき、みんな大満足のうちに家路につきました。御薗宇小学校のみなさん、地域のみなさん、ありがとうございました!