星野ルネさん、呉で多文化共生を語る!

2022年6月15日

ルネさんの半生から考える、私たちの世界の今とこれから

星野さんのお話には笑いの中にも多くのキーワードが散りばめられていました。

5月28日(土)、呉市国際交流協会主催(JICA中国共催)で多文化共生について考えるセミナーを開催しました。
第1部は、カメルーン出身の漫画家、星野ルネさんによる講演でした。
4歳でカメルーンから来日したルネさんの半生を綴ったエッセイ漫画「アフリカ少年が日本で育った結果」の一部をご紹介いただきながら、ルネさんの生い立ち、ルネさんにとっての「多文化共生」についてお話しいただきました。
「多文化共生や異文化理解…言葉だけでは難しいけど、同じ時間・空間を共有することで見えてくる・わかるものがあるはず。」
「国籍や見た目等、いろいろな括り方があるけれど「好きなものが一緒」のような括り方もあって良いし、そうすると国や年齢を超えた繋がり・まとまりができるのではないか」というルネさんの言葉の数々に多くの方が何度も頷いていました。
講演後には質疑応答の時間が設けられ、来場者からの質問はどれも深く考えさせられるものばかりでした。ルネさんもそれに呼応するように一つ一つの質問に丁寧に回答をしておられました。

アフリカ少年たちが語る多文化共生

開始から終了まであっという間の2時間でした!

第2部では、星野ルネさん、ウガンダ出身で叡啓大学2年生のデンベ フランシスさん、JICA海外協力隊としてガーナで活動していたJICA国際協力推進員の羽立さん、というアフリカに繋がりのある三人で、パネルトークを行いました。
アフリカトークでは、アフリカあるあるをいくつか取り上げ非常に盛り上がりました。
例えば、ルネさん、フランシスさん共に、運動神経が良いと周囲から思われることが多く、「アフリカ出身=全員運動神経良いってわけではない!」とエピソードを交えながら話してくださいました。
パネルトークの後半は、呉市における多文化共生について、データだけでなく呉市に在住されている外国人の方へのインタビュー内容を紹介し、パネラーがそれぞれ気になる内容について話を広げていきました。普段あまり意識することのない様々な声を知る機会となり、参加された方にとって新たな気づきが得られる時間になったのではないでしょうか。

「多文化共生」という言葉の意味はわかっても具体的に何をすればいいのかと、多くの人が感じていることだと思います。そんな問いに対してルネさんは「どう関わればいいかわからなくても、関わろうとする、気にかけている、その姿勢が既に嬉しい。今日この場に来ている人は多文化共生に向けての第一歩をもう踏み出している」という言葉をかけてくださり、多くの人が勇気づけられました。

その上で、「外国人とのやりとりも続けつつ、多くの日本人により関わってもらえるように、ここにいるみんなが働きかけていけると良いよね」というポジティブなまとめでイベントは締めくくりました。

ご来場いただいた皆さん、星野ルネさん、フランシスさん、呉市国際交流協会の皆さん、どうもありがとうございました!