東ティモール伝統生地タイスを使用したお洋服の展示会を開催

2019年8月5日

私は、首都ディリのベコラ地区にある観光ホスピタリティスクールの服飾コースの先生として活動している青年海外協力隊、2017年度1次隊の石塚美咲です。2019年6月18日~7月5日まで、東ティモールの伝統生地であるタイスの保護活動をするNGOであるTimor Aidにて、タイスを使用したお洋服の展示会を行いました。そこでは、今年、東ティモールJOCV派遣10年目、そして100人突破を記念し行われたJOCV主催イベント「祭MATSURI-JICA volunteer 10th anniversary-」の中のファッションショーでお披露目させて頂いた13体分のお洋服を展示しました。3体は、私が働く観光ホスピタリティスクールの卒業生が制作し、1体は私が制作したドレスの上に、生徒にお花の刺繍をしてもらったものも含まれます。残りのお洋服は私と、アシスタントとして一緒に物作りをしている卒業生と一緒に制作しました。

展示会では、もしお気に召したお洋服があれば、そこで試着し、Timor-Aidのティモール産タイスを選び、オーダーを受けることができるというシステムにしました。また、洋服を着たモデルさんの写真も写真隊員の前美友己さんに素敵に撮って頂き、同時に展示しました。また、お洋服をかけるハンガーは、竹細工を専門とする手工芸隊員の平出将孝さんに手作りで作って頂きました。

東ティモールでは、未だにコットンから手作業で糸を紬ぎ、丁寧に時間をかけて草木染めをし、手で織り上げるタイスという生地が伝統工芸として残っていますが、大量生産の糸や布が安く生地が手に入るようになった現代の東ティモールでは、この貴重な技術が無くなりつつあります。ですので、今回の展示会の目的として、Timor Aidで扱うティモール産タイスの販売を通したタイス職人のエンパワメント、また、卒業生の雇用機会創出を掲げました。東ティモールは若者の失業率がとても高く、「仕事がないなら作ってしまおう!」という方針で、配属先の専門学校にて授業を行っており、この展示会もやる気のある卒業生に仕立て屋として独り立ちするきっかけになればと考えました。実際にドレスに刺繍をした生徒も含め、服飾科の在校生や同僚も見学に来てくださり、ディスプレイを勉強することができました。

結果、100名ほどのお客様にご来場頂き、25着のオーダーを頂きました。この展示会を通して、少しでも多くの人にタイスの価値を知ってもらい、東ティモールの若者が服飾業界の道を開くきっかけになっていれば嬉しいです。

ご購入などご興味のある方は、石塚の個人メールアドレスblo3m.misak.beau@gmail.comまでご連絡頂けると幸いです。

今回、この展示会を行うにあたり多くの方にご協力を頂きました。この機会をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

【画像】

ティモールエイドでのオープニングセレモニーの集合写真

【画像】

展示会の様子

【画像】

展示会の様子

【画像】

卒業生の作品

【画像】

展示会の様子

【画像】

展示会の様子