コメ産業振興をテーマに、農業政策セミナーを開催

2018年4月4日

JICAエチオピア事務所は、大塚啓二郎教授(神戸大)を招き、エチオピア開発研究所(EDRI)、農業自然資源省と共催で、「コメ産業振興」をテーマとした農業政策セミナーを、2018年3月26日に開催しました。

エチオピアの主食は、イネ科作物「テフ」で作られる「インジェラ」ですが、近年はコメの国内需要も著しく伸びています。米粒の形状で供される料理のほか、粉に挽いてテフと混ぜて作る「米粉入りインジェラ」も、広がっています。

増え続ける需要に応えるため、エチオピアは毎年コメを国外から輸入しており、2008年から2016年の間に、輸入量は14倍に膨れ上がりました。国内の外貨不足が深刻化するなか、貴重な外貨がコメ輸入に費やされているのが現状です。

一方、エチオピア国内の稲作は、1970年代にアムハラ州フォガラ平原やガンベラ州で導入されて以降、徐々に拡大しています。従来これらの地域では、雨期に水没する農地を有効活用できていませんでしたが、稲作の導入により、雨期は稲を栽培できるようになり、農家の生活は大きく変わりました。稲作技術の底上げを図るため、JICAは2015年から、「国立イネ研究研修センター強化プロジェクト(通称:Ethio-Rice)」を通じて、稲作研究分野への支援を行っています。

3月26日のセミナーでは、農業自然資源省のDr. Kaba Urgessa副大臣、日本大使館の内田晃次席の開会挨拶に続き、大塚教授が自身の豊富な研究実績を踏まえ、「エチオピア稲作セクターの変革」というテーマで講演しました。続いて、エチオピア稲作戦略技術委員会のDr. Dawit Alemuによる発表「エチオピアにおける稲作の重要性と比較優位性:傾向と課題」、エチオピアの稲作支援に長年取り組んでいるSasakawa Global 2000による事業紹介、Ethio-Riceチーフアドバイザー白鳥清志専門家によるプロジェクト紹介が行われました。

経済成長と人口増加が続くエチオピアで、今後人々の食生活は多様化し、これまで以上にコメの需要は広がっていくでしょう。そのニーズに、輸入米ではなく国産米で応えられるよう、JICAは引き続き、エチオピアの稲作の技術開発支援に携わっていきます。

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国立イネ研究研修センターの試験圃場で収量調査をする、新井圭介専門家(Ethio-Riceプロジェクト)