エチオピアコーヒー輸出者協会がSCAJ2019に参加しました!

2019年9月26日

SCAJ2019が2019年9月11日~13日、東京で開催されました。SCAJ2019とは、アジア最大のスペシャルティコーヒー(注1)の展示会です。今年は25の国・地域から生産者団体やコーヒー関連企業が参加し、300以上のブースの出展がありました。

エチオピアコーヒー輸出者協会(Ethiopian Coffee Exporters Association)も昨年に引き続き、ブースを出展しました。今年は「エチオピア輸出振興プロジェクト」がブースのデザイン・施工を支援しました。コーヒー発祥の地であるエチオピアには6,000種類以上の原生品種があると言われています。今年の展示の目玉の一つとして、厳選された10種類のスペシャルティコーヒーを輸出企業が展示し、一部品種の試飲を提供しました。これには、「付加価値型森林コーヒー生産販売促進プロジェクト」が支援する森林コーヒー(アラビカ原種の森に自生するコーヒー)も含まれています。

展示会出展のもう一つの目玉は、今年エチオピアが立ち上げたコーヒーのナショナルブランド(Ethiopian Coffee)のお披露目です。JICAは先述の「エチオピア輸出振興プロジェクト」で羊皮革のナショナルブランドを通じた輸出振興を支援しており、この経験に基づいて、エチオピアのコーヒーの価値はどこにあるか、消費者にその価値をどう伝えるか、今後ブランドをどう育てていくかといったことを一緒に考えてきました。SCAJ2019で実施されたセミナーでは、エチオピアコーヒー輸出者協会事務局長のGizat Woruk Kebebe氏が、ナショナルブランドの立上げの経緯、エチオピアコーヒーのブランドとしての価値、今後のブランド管理体制等について説明しました。

展示会の来場者は、コーヒーの焙煎や卸売業者、カフェ経営者、コーヒー好きな一般の方々など様々でしたが、試飲された方々は「香りがとても豊か。他のコーヒーと違う」「初めて飲むすっきりさ」等と絶賛されていました。今後のエチオピアコーヒーへの期待を聞いたところ、「小規模な輸出企業や生産者団体からもエチオピアのスペシャルティコーヒーが入手できると嬉しい」「ナショナルブランドとして品質だけでなく工程が管理され、輸出までがスムーズに行くと助かる」といった意見が上がりました。ブースに立ったエチオピアの輸出業者からは「昨年よりも展示内容はよくなったが、来年はカッピング(注2)を見せる方法を改善したり、試飲に十分な焙煎豆を持ってきたりして工夫し、商談につなげたい」と抱負を語ってくれました。

(注1)スペシャルティコーヒーとは、スペシャルティコーヒー協会の評価基準に基づいてコーヒーの液体の風味(カップ・クオリティ)により判別・区分された上位のコーヒー。日本スペシャルティコーヒー協会では「消費者の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒー」と定義される。

(注2)カッピングとは、ワインを選ぶ上でのテイスティングのように、コーヒーの甘味や酸味、苦味、あとに続く余韻などといった味や香り、品質の良し悪しを判断すること。

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ブース訪問者に自社のコーヒーについて説明する輸出業者

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エチオピア輸出振興プロジェクト」支援の森林コーヒーの試飲

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カッピングの様子

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ブースの様子