日本とエチオピアの保険会社がインデックス型保険に関して意見交換をしました

2019年10月1日

2019年9月6日にアジスアべバにて、インデックス型保険セミナーを開催しました。保険会社を中心に計12名が参加し、日本の保険会社や保険の説明、インデックス保険の事例紹介がされ、活発な議論が行われました。

2019年3月より開始した「農村レジリエンス強化のためのインデックス型農業保険推進プロジェクト」では、保険商品と農業資材、農業技術等を組み合わせた「レジリエンス強化パッケージ(REPs)」の普及を目指しています。プロジェクトは、農業省やオロミア農業局とともに対象地域4県において活動を開始しているとともに、アジスアベバにて民間の保険会社と保険設計や普及商品に関わる議論を進めています。

今回実施したインデックス型保険セミナーでは、日本の損害保険会社SOMPOHOLDNGグループのSOMPOリスクマネジメントから福渡氏が発表し、1)SOMPOの成り立ち、2)インデックス保険の考え方、3)東南アジアでの事例、4)エチオピアにおける災害頻度と人へ影響を及ぼす災害の傾向について紹介されました。発表の中で、インデックス保険の考え方や、インデックス保険と実損保険の違いについて紹介され、インデックス保険の利点として、現場での実損調査がないこと、故に保険金支払いが迅速であること、さらにはモラルリスクがないことが挙げられ、保険システムが未発達な国では有効であるというお話がありました。しかしながら、日本ではインデックス保険は認められておらず、実損型の保険のみが販売されています。また、エチオピアにおける災害については、過去のデータより洪水の頻度が非常に高いが、人への影響を及ぼしている災害という観点からは干ばつが圧倒的に多いということが示されました。発表後はエチオピアと日本の保険について、またインデックス保険設計に必要な情報等について参加者との意見交換が行われ、活発な議論となりました。

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Mr.Fukuwatari(SOMPO Risk Management)

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