2019年11月21日
10月29日、東京工業大学 長田 洋教授に「国の発展に“カイゼン”がどう貢献するのか」というテーマでエチオピア共和国連邦議会議員向けに講義頂きました。
本講義はエチオピア公共サービス委員会、エチオピアカイゼン機構からの強い要望により、9~10月のカイゼン月間に実現しました。
冒頭、連邦議会議長Tagesse Chaffo氏の開会挨拶で、カイゼンの展開や人材育成の拠点となるTICADセンター建設などについて、日本政府/JICAに対する謝意が伝えられました。また、各政府機関の高官に対してもカイゼンを導入することで公共サービスの質の向上を促進する旨の意向表明がありました。
長田教授による講義は以下の通りで、質疑の際には、参加者から多くの質問が寄せられました。
「カイゼンはどのようにエチオピアに貢献するのか。」という問いに対しては、長田教授から、「カイゼンは今まさにエチオピア企業が質の向上のために必要なものであり、エチオピア製品の輸出に貢献する。エチオピア企業は大きな可能性を持っている。」との説明がありました。
同講義は当初30名の議員向けにでしたが、結果他の議員や事務担当者を含む120名が参加しました。
本年はカイゼンがエチオピアに導入されて10周年となります。製造業等の民間企業、行政サービス、学校や病院で導入されており、「カイゼン」という言葉はエチオピア人にとって聞きなれた言葉になっており、カイゼンの哲学がエチオピア人の考え方に浸透し、カイゼンの技術が行動に現れています。
直近10年をカイゼンの「畑作り」、「種まき」の時期とすれば、これからの10年は「育成」、成果の「収穫」する時期といえます。エチオピアの誰もがカイゼンを日々の活動に導入し、2030年末までに成果を感じることを期待します。