世界水の日2022:地下水

2022年3月23日

日本は1970年代初頭にエチオピア水建設公社に資金を提供して以来、エチオピアの地下水調査と開発において先駆け的な支援者となり、今年の世界水の日のテーマのごとく、「見えないものを見えるように」してきました。私達は、この難しいテーマに対して、人材育成と現場での地下水探索・管理の実践という2つの方法で取り組んでいます。

1998年、JICAはエチオピア政府を支援し、エチオピア水技術センター(現エチオピア水技術機構)が設立されました。その使命は、地下水の調査と開発の分野で、エチオピアの技能者・技術者に基本的かつ実践的なスキルを教える研修を提供すること。多くの日本人専門家が訪れて専門知識を共有し、地下水ポテンシャルを可視化する井戸掘削技術の研修カリキュラムを作成しています。

また、JICAは、エチオピア各地で地下水探索・管理支援の実践者でもあります。リフトバレー湖流域、アワシュ中流域、ジャラル・シェベレ流域など、複雑な地質条件や水不足を抱える流域において地下水調査を行い、水文地質図を作成しました。さらに、南部地域では、ロープポンプなどの手頃な技術を使って浅い地下水が汚染しないよう保護し、人々の生活を改善する取組みも実施しており、アムハラ州やオロミア州でのスケールアップにもつながっています。

現在、エチオピアの給水量の65%は地下水から供給されています。この貴重な資源の持続可能な利用と管理を確実にすることが非常に重要です。JICAは、今後もエチオピア政府と協力し、日本の経験と技術を活かして水分野を強化していきます。

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