持続可能な土地管理のための地域イノベーションプラットフォーム会合を開催

2022年6月17日

JICAのSATREPSプロジェクト「砂漠化対処に向けた次世代型『持続可能な土地管理(SLM)』フレームワークの開発」では、2022年5月14~16日にアムハラ州で「地域イノベーションプラットフォーム(RIP)」会合を開催しました。

本会合にはアムハラ州の土地管理に携わる政府関係者、研究者、土地利用者など約50名が参加しました。本プロジェクトの研究者からは、各分野での科学的な考察に基づくこれまでの研究成果を共有し、研究成果をまとめたガイドライン案の内容をどのように改善して、現場での活用に向けて今後いかに効果的に普及させるかについて議論しました。

2日目には、研究成果の一つである、複数の土地利用の選択肢と将来の土壌侵食リスク予測を示した新たな技術である「Alternative future scenarios mapping」を参加者に提示し、モデル対象地域の一つであるグダールを実際に視察した後、各利害関係者や土地所有者等のグループ毎に異なるシナリオの望ましいオプションについて議論し、プロジェクトではそれら評価や関係者の優先順位について検証を行いました。

また、3日目には、州農業局、州農業研究所、バハルダール大学の三者で設立予定の「地域での科学的根拠に基づいた持続的土地管理(SLM)パートナーシップ」構想について議論をしました。実際に普及行政の現場で研究成果を活かした技術が実践されるために、各パートナーの果たすべき役割や責任、SLM分野における政策と科学の調和を図るために何をすべきかが議論の焦点となりました。今後、プロジェクトが主導して本構想についてより議論を進め、近い将来、設立に向けたコンセプトノートを最終化させる予定です。
SATREPS:地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム

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グダールでのサイト視察(5月15日)

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コミュニティ代表による森林サイトの説明(グダール、5月15日)

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ガイドライン案編集のためのグループワーク(5月14日ダンガラにて)

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会合での研究者リーダーによる研究進捗説明(5月14日ダンガラにて)

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会合参加者(5月14日ダンガラにて)