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mundi 12月号 感染症対策 日本の技術が命を守る

※mundiはJICAが実施する事業や取組みを、毎月テーマごとに紹介する広報誌です。

【画像】飛行機や船、長距離列車など移動手段の発達により、さまざまな人や物が世界中を巡る。便利な時代であるが、同様に細菌、ウイルス、寄生虫などが体に侵入して病気を起こす感染症がひとたび発生すると、国境を越えて人から人へ、動物から人へと感染が拡大する。感染症は世界規模で対応すべき課題であり、日本を含めた世界の多くの国は、世界保健機関(WHO)のもとで定めた国際保健規則に従って体制を整えてきた。

日本は、研究開発のみならず、感染症の発生の確認から対処までの制度作り、感染症対策への住民参加の促進など、これまでの経験を活かして開発途上国の感染症対策に協力。日本に住む私たちは、医師や保健師からの助言や予防接種をあたりまえのように享受しているが、開発途上国では、そうした取り組みも含めた保健システム強化の活動や、感染症対策のリーダーとなる人材の育成など、その国自体の能力強化を図る活動を展開している。

感染させない、広げない、そのための体制を整える-人びとの命を守るためにJICAができることは何か?

最前線で活動する日本人たちを追う。

備えと危機対応

技術と知識・経験を用いて、JICAは感染症の「早期発見、早期封じ込め」に挑むためのシステムづくりを行っている。システム構築に向けたその取り組みを見てみよう。

MISSION1 対策チーム:感染症対策チームの立ち上げ

JICAは、エボラウイルス病の大流行を契機に国際緊急援助隊(JDR)・感染症対策チームを設立するとともに、途上国の能力向上にも力を入れている。

MISSION2 制度構築:携帯電話で早く正確な情報伝達を可能に

ケニアで行われた技術協力から、携帯電話網を用いた感染症の迅速対応システムが立ち上がった。身近な通信機器を使ったこのシステムが、多くの国の地方の小規模な医療機関においても察知した感染症の情報をいち早く伝達することを可能にする。

MISSION3 研究開発:エボラウイルスの拡大を防ぐために

ザンビアで実施された技術協力プロジェクトの研究成果から、エボラウイルスの感染拡大の防止に有効な迅速診断キットが開発された。その開発秘話を、エボラウイルス研究第一人者の“お侍先生”に聞く。

MISSION4 人材育成:即時に対応できる人を育てる

感染症が発生した際、他国からの支援者の到着を待たず、技術と知識を持ってすぐに対応する-これこそが封じ込めに最大の効果を発揮する。そうした現地のリーダーたる人材を育成するため、日本で留学生の受け入れが始まっている。

革新的な技術の開発

長い年月、人間は、感染症に打ち勝つため日夜、研究を行ってきた。新たなアプローチで技術開発を行う人びとを紹介する。

SCENE1 国際共同研究:ゲノム研究が拓く結核対策の新たな地平

“古くて新しい”感染症、結核。世界の人口の約4分の1が感染しているとされ、生涯のいずれかの時点で発症するリスクがある。タイは10万人あたり約150人の結核患者がおり、中進国の中でもまだまだ結核が多い。日本とタイの共同研究グループによる世界でも類を見ない先進的なアプローチが結核の診断、治療、予防に成果を上げている。

SCENE2 企業との連携:蚊が媒介する伝染病を塗料の技術で防ぐ

ザンビアでは年間約550万人(人口の約33%)がマラリアに感染し、3,000人以上が亡くなっていると言われる。安心して暮らせる住環境を目指して、関西ペイントが防蚊塗料で立ち向かう。

早期発見を支える検査体制

感染症の発生を察知し、拡大を阻止するために重要なのは、迅速な検査体制。日本は設備と技術の両面からの支援を行っている。

検査能力向上で感染症の蔓延を阻止!

さまざまな感染症の脅威にさらされてきたベトナム。日本は、対策の核となる検査室の能力強化とネットワークの構築に10余年にわたって支援を続けている。

感染症を防ぐ公衆衛生

正しい知識や生活習慣を身につけることで、防ぐことができる感染症は多い。ミャンマーとベナンで、地域に入り、感染症の予防・治療に取り組んでいる人たちがいる。

特別授業:感染症対策と国際協力

感染症の発生や拡大を抑えるためには、国際的な対応が必要となってきている。日本自身はどのような経験をし、どのような国際協力を行ってきたのだろうか。

上記特集の関連情報はこちらをご覧ください。

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