JICA-フィジー インフラ・運輸省共同開催 海洋国における長期政策と計画に関するインターナショナルワークショップ

2018年1月5日

国際協力機構(JICA)は、12月13日から15日までの3日間、フィジー共和国インフラ・運輸省(MoIT)との共催で、インターナショナルワークショップ「Long-term Policy and Planning for Maritime Nations」を開催しました。

このワークショップは現在MoITに派遣中の加藤 寛専門家(社会インフラ計画・維持管理政策アドバイザー)により企画され、2016年12月に開かれたワークショップに続く第2弾として開催されました。南太平洋諸国における「離島を含めた国土計画の策定と実践」「海上交通施設の長期整備計画」「観光を軸とした地域づくりの在り方」の3点に焦点をあて、加藤専門家自身による「南太平洋諸国における経済と運輸から見た持続的開発への問題提起」を皮切りに、日本からお招きした3人の講師の方々による、日本がその開発の歴史の中で経験してきた知見と包括的なアプローチの手法についてお話しいただきました。

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栢原英郎先生によるプレゼンテーションのひとコマ。

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井上聰史先生は港湾開発が及ぼしうる恩恵について日本の港湾開発の歴史と経験に基きながら、南太平洋諸国における港湾開発がどうあるべきかお話しいただきました。

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西山徳明先生はJICA 草の根技術協力プロジェクト「レブカ地域におけるコミュニティ開発を基盤とした遺産管理と観光システム構築」(2014年~2017年)でフィジー唯一のUNESCO世界文化遺産の文化遺産・観光管理への協力にも尽力いただいております。

今回のワークショップはそのテーマ、内容から、特にMoITや傘下の公営企業の幹部職員、各省の政策に関わる幹部行政官に参加を呼びかけ、周辺諸国のキリバス、サモア、ソロモン諸島、バヌアツからの参加者も含め、それぞれの国の港湾開発の実情やチャレンジについて発表していただき、意見交換も活発になされました。

ワークショップ最終日の午後、参加者全員に修了証が手渡されました。修了証を手にご満悦の皆さん。
左からサモア、ソロモン諸島、バヌアツ、フィジー、キリバスからの参加者。

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この度加藤専門家が著したフィジーのJetty(桟橋)とLanding(波止場)の状況についてまとめた本。

また今回、加藤専門家はその活動の一つとして、離島を含むフィジー全国に散らばる桟橋と波止場を調査して1冊の本にまとめました。ワークショップ中でもこの本の内容に触れ、離島をはじめとする都市部から隔絶した地域の交通、輸送の要となるそれらの施設が維持管理されずに放置され、利用者の生活を脅かしている実情を紹介し、海上交通基盤施設整備への積極的な投資による地域住民への最低限の市民社会生活確保の重要性を訴えました。

この本はワークショップ参加者全員に手渡されましたが、港湾施設との接点が希薄な他省からの参加者には特に、港のあり方を多面的にとらえる、気づきとなったようです。近く開催されるフィジー政府閣議でも閣僚に配られることになったとのこと。
これをきっかけに、離島の海上交通基盤施設整備に注目が集まり、改善へ繋がることを希望しています。