始めよう性教育!

2018年1月31日

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同僚と何度もミーティングを重ねました

氏名:伊藤 幸永
隊次:2015年度2次隊
職種:公衆衛生
任地:ボルタ州カジェビ
出身県:愛知県出身

(伊藤隊員はすでに2017年9月に帰国済みです)

私の活動するボルタ州カジェビ郡は、山に囲まれた、緑の美しい町です。しかし、近年、若年妊娠数の急増が問題視されています。配属先である郡保健局でも、性教育が重要な鍵であると考えていましたが、郡内の全ての学校や子供たちに対応できていないのが現状でした。そこで、子供たちはもちろん、より多くの住民に「性の問題」についての情報発信ができないかと、保健局同僚と話し合いました。
まず始めに「青年クラブ」の活動に目をつけました。青年期は、子供から大人へ成長するためのとても大切な時期です。体やこころの成長に伴い、性や異性に対する興味、悩みも抱えています。その青年たちが集まり、様々なクラブ活動を通して、悩みの共有や問題解決の場にしようというのが青年クラブです。こんな素敵な取り組みがあるのに、郡内の青年クラブは、参加人数も少なく、活動も活発とは言えませんでした。そして、ガーナでは、高校や職業訓練校への進学とともに多くの学生が親元を離れ、校内の寄宿舎で寮生活することが一般的なのですが、その学校に青年クラブがないことも不思議でした。そこで、ボランティアが中心となり、郡保健局だけでなく、郡教育局や学校側とも話し合いを行い、高校での青年クラブ活動のサポートを始めました。
初めてのクラブミーティングでは役員を選出し、学業との両立で無理のない範囲でできるクラブ活動について、すべて生徒たちで話し合い、生徒主体のクラブ活動を目指しました。高校生の活発な意見交換、生き生きとした表情や笑顔から、毎回、私も刺激と元気をもらっていました。また、性教育だけでなく、楽しく学べるようにゲームやレクリエーションを取り入れ、時には日本文化の紹介などもしました。

もうひとつの取り組みとして挙げたのが「ラジオによる住民への情報の発信」です。任地では、ラジオは住民の娯楽のひとつです。しかも、携帯電話でもラジオを視聴することができるので、どこでもラジオを楽しむことができます。ラジオ放送は、毎週土曜日の夕方、保健局スタッフによる生放送で、放送中、リスナーからの電話質問に答える形式で開始しました。幅広い層に聞いてもらうために、公用語である英語以外に、現地語も加え、週替わりで言語を変えて放送しています。トピックはもちろん、性に関すること。「青年クラブの活動について」「若年妊娠」「性感染症」「HIV/AID」「性的暴力」「婚前未性交渉」などなど。毎回、私は緊張と興奮で終始ドキドキしっぱなしなのですが、ガーナ人は話が大好きなので、いつも上手にリードしてくれ、上手に収まります。たくさん電話が来るたびに、たくさんの人が私たちのラジオプログラムを聴いてくれているのが実感でき、同僚の励みになっているようです。
ガーナではどのような分野でも「継続」が課題であると言われています。原因は物理的だったり、金銭的だったり、人的な問題(人材不足・モチベーション低下など)だったり。同僚には「継続は力なり(続けることが大切)」といつも言い続けていますが、未来の子供たちのためにもこの取り組みが続くことを願っています。

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青年クラブへの参加は自由。生徒たちが話し合い、役員選出、クラブ活動の方針を決めます。

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クラブ活動を通して生徒たちが自らを取り巻く性問題について話し合います

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日本文化紹介。七夕に願い事を書いた短冊を一緒に飾りつけ。

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イスラム系高校でも、たくさんの生徒が青年クラブに参加してくれました。

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保健局同僚と最寄りのラジオ局で性教育番組を放送。