電気が無くてもIT授業!

2018年2月28日

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パズル中の生徒の様子。

氏名:東郷 理央
隊次:2015年度4次隊
職種:PCインストラクター
任地:アシャンティ州クマウ
出身県:東京都

つい数か月前にガーナに来た感覚なのに、あと数日で任地を離れるなんて信じられません。けれど、ガーナに来たときは私より背の低かったホストブラザーがとっくに私の背を抜かし、ハイハイもままならなかった赤ちゃんが「パオ~」と叫びながら駆け寄ってくる姿を見ると、2年間の時間の流れを実感させられます。

私はガーナのアシャンティ州クマウにある職業訓練校でITの授業(パソコンの基本操作等の指導)を行っています。全校生徒50人ほどのアットホームな学校です。配属先の他にも地域住民を対象としたIT授業、それと任地内の中学校でも授業を行なっています。残りの任期が半年と迫ったときにカウンターパートもでき、現在はガーナ人教員と一緒に授業を進めています。

停電が多発するガーナでは、PC無しでIT授業を行うこともしばしばですが、そんな時に大活躍するのがTLM(Teaching Learning Material)です。先日、停電にも負けず、停電時だからこそ楽しくITを学べる1アイテムとして、模造紙でキーボードパズルをカウンターパートと作成しました。これは模造紙に大きくキーボードを書き、アルファベットキー等をパズルのピースにしたものです。

そのパズル作成後に少し変化が。それまでは停電のとき、予め用意していたTLMを私が持っていき「今日はこれを使おう」などと提案していたのですが、丸3日停電が続いた授業の日、彼の方から「あのパズルを使おう」と提案してきてくれました。

生徒にキーボードにどんなキーがあったかの問いから始まり、それを基にキーボードの説明をしており、ゲームへの下準備もばっちりでした。肝心のゲームも大盛況で、普段はITに興味なさそうな女子生徒も率先してピースを置いている姿がありました。

TLM作りを通して感じたことは、自分で作成したものの方が実際に授業で使っているイメージがし易いこと、そのTLMを所有していることを把握できているということです。ガーナのIT授業は板書でひたすらセオリーを教えるのが主流かつ、IT授業のTLMはPCだけと思っている先生も多く、授業中に停電になると授業を止めてしまう人もいます。その中で彼からTLMを使う提案してくれたことは、PCが無くてもできることはあるという認識につながったのではないかと思います。また一緒にパズルゲームを作った他教科の先生もその後、ポスターを作成したり、段ボールで模型図を作ったりしており、IT以外でもTLMの重要性を波及するきっかけになったのであれば嬉しい限りです。

もっと彼らと一緒に教材作りをしたり、アイディアを考案する場を設けたりできればよかったな、と少々心残りもありますが、彼らならこの先も作ったTLMを生かした授業を進めていってくれると信じています。もし彼らが他の場所に移ったときに新天地でもこれらのアイディアを広めてくれたら、ガーナのセオリー!セオリー!!セオリー!!!な授業も少しずつ変わっていくのではないかと期待を込めて、残り数日の任地生活を目一杯楽しみたいと思います。

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ゲーム後のパズル

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TLM制作中

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中学校での授業の様子。4~5人で1台のラップトップを使います

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自主練中の生徒