みんな集まれー!放課後アクティビティ、サイエンスクラブ!

2018年6月1日

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サイエンスクラブのメンバーたち

氏名:鈴木 喜之
隊次:2016年度2次隊
職種:理科教育
任地:ボルタ州アヴェ・ダクパ
出身県:神奈川県

こんにちは。私はガーナ東南部に位置する小さな町で高校理科教師として活動しています。私の配属先はヤギと鶏の鳴き声が響き渡り、たくさんの緑に囲まれた自然豊かな中規模な高等学校です。ここで私は化学の授業と放課後にサイエンスクラブの指導を行っています。今回はサイエンスクラブでの活動の様子を紹介します。

サイエンスクラブは放課後に週2回活動をしています。私たちのモットーは「Expand your mind, Expand your future」です。放課後になると生徒たちがお腹をすかせつつも、続々と実験室に集まってきます。私は赴任当初、サイエンスクラブは「ワクワクするような実験で科学を楽しむためにあるもの」として、現地で入手できるものを使ってソーラークッカー作りやアルコール爆発など生徒の好奇心をくすぐれるような実験を行っていました。しかし、生徒の反応はイマイチでした。それもそのはず、私の用意した実験と生徒のニーズは一致していなかったのです。彼らのニーズは「普段の授業に関連した内容を行い、知識を定着させること」でした。それ以降、活動の方向性を修正し、彼らのニーズを満たし、普段の学習している内容に沿った実験を行なっています。
例えば「酸性、アルカリ性」です。ガーナではリトマス試験紙はなかなか入手できません。そこでマーケットに行けば必ず手に入る“紫タマネギ”から紫色素を抽出し、オリジナルの試験紙を作成しました。生徒はこれを用いて、酸性アルカリ性溶液における試験紙の色の変化を観察し、それらの性質を学びました。この他にもガーナでメジャーな実験(ピンホールカメラ、気体の発生と収集、電気回路等)を行いました。これらは中学で一度は学んでいても、実際目にしたことがないので、このクラブで彼らは実験を通して改めて学びを得ています。このように生徒のニーズに沿った実験を行うことで、彼らはより意欲的に参加するようになり、今では多い時には40人程度が集まります。私自身も毎回楽しく生徒たちとクラブ活動をすることができています。このサイエンスクラブは私にとって生徒とたくさんのコミュニケーションを取れる大切な場所でもあります。気がつけば私の周りにはいつもクラブのメンバーがいて私を支えてくれています。

現在は少しずつ活動の幅を広げて、近隣の中学校の教員と教育実習生向けに理科教材作りのワークショップを行なっています。ここでは私がサイエンスクラブや協力隊員の有志で構成する理数科分科会での活動で行なってきた教材を紹介し、その場で一緒に作成しています。ここで作った教材は持ち帰ってすぐに授業に使うことができるので好評を得ています。実際に彼らが作成した教材を使った授業をやってみることで、彼ら自身が楽しい!次もやってみようかな!といったきっかけ作りになったら良いなと思っています。

私がこの2年間でガーナの教育を改善することは容易ではありません。しかし現地の教員や将来の教員に日本や日本人のことを知ってもらうこと、そして彼らに小さな“きっかけ”を与えることはできます。私と彼らが過ごした時間がいつか彼らの役に立つ日が来ることを願っています。

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普段はグループワークで生徒たちの活動する時間を設けています。

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ソーラークッカー。(太陽光を利用した調理器具)それぞれオリジナルが完成しました。

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気体の発生と集め方。進学試験に頻出の問題を演示実験で理解を深めます。

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紫タマネギ試験紙。紫色がピンクに変化すれば酸性、黄緑ならアルカリ性。

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教員向け教材作りワークショップの様子。みんな真剣です。

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中学の先生と教育実習生たち。集合写真ですが、全体的にバラバラなのがガーナらしいです。