パソコン無しでパソコンの授業!無限大のやりがい!

2018年9月20日

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授業中の風景

ボランティア氏名:楠原 英莉
隊次:2016年度2次隊
職種:青少年活動
任地:ノーザン州タマレ
出身県:和歌山県

私の活動内容は、「パソコン(ICT)の先生として複数の小学校を巡回し、授業する事」です。しかしながらガーナでは殆どの小学校にパソコンは無く、パソコン無しで授業を行わなければなりません。その為、手作りマウスでクリックの練習をしたり、アイコンカードゲームを作ったり、紙で作ったキーボードを用いたタイピング練習、手作りキーボードパズルでキーの位置を暗記させる等の工夫を行っています。中でも、「重要ポイントを歌にして暗記させる」取り組みは大成功で、子ども達はあっという間に難しい内容も覚えてしまい、授業に対する興味や姿勢も見違えるほど良くなりました。例えば、手拍子一回はクリック、手拍子二回はダブルクリックと「音」で表現し、その手拍子と合わせて「クリックは選択するという意味」、「ダブルクリックは(ファイルを)開くという意味」、とリズムに合わせて歌わせる取り組みを行いました。その結果、子ども達や先生方が通学・通勤中や休み時間にこのフレーズを口ずさむことになり、クリックとダブルクリックの意味を毎日ゲーム感覚で楽しく歌って自然と復習するようになりました。その結果、テストの点に繋がった生徒も多く、現地の方々から非常に良い評価を得る事が出来ました。

電気も水道もない学校で、パソコンを見た事もない子ども達に何故このような教育が必要かというと、ガーナではパソコン教育が必須科目の為、試験対策等が必要だからです。しかし、現実問題として現地の先生方もパソコンを使う事が出来ない人が多い事や、苦手意識が強い為に子ども達への指導意欲が欠けている等の問題が挙げられるため、時には現地の先生方を数百人程集めてワークショップを開き、指導方法の提案を行う事もあります。ちなみにこのワークショップは大好評で、特に大きな紙で作ったキーボードを使う授業提案は現地の方々に受け入れられ、現在では事実100校以上の小学校に既に教材として取り入れられています。これは、私のモットーであった「パソコン無しで誰でもできるシンプルで簡単な授業提案」が実を結んだ結果だと実感し、また同時に、自分の活動が認められたと感じた瞬間でもありました。

ガーナにおいて、子ども達を心から愛し守り育てようとする数多くの人々に出会えた事は、本当に奇跡だと感じています。私も彼らのように真っ直ぐに子ども達を愛し、そしていつか彼らが大きく成長した際には、またどこかで再会できることを心から願っております。

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小学生達がクリックの歌を歌っている様子

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小学生達が紙で作ったキーボードを使っている様子

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アイコンカードゲームの一例