なぜガーナ人にとってラジオが必要なのか?

2018年12月27日

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ボランティア氏名:信末 健一
隊次:2016年度4次隊
職種:電気・電子設備
任地:ノーザン州タマレ
出身県:大分県

私は今、ガーナ北部に位置するノーザン州タマレの技術大学で高校生を対象に電子実習の授業を教えています。

私の担当している電子科2年生のシラバスにはラジオを分解して仕組みを知ることが主に書かれていますが、学校には実習器具がありません。そこで、少しでもラジオに触れてもらおうと思い、生徒と一緒に近所のラジオ局を見学することにしました。

ガーナには現在も運営しているラジオ局が約400局あり、今回はその中の一つサバンナラジオに行ってきました。このサバンナラジオは主にニュースや音楽を放送しています。国営放送になるので日本でいうNHK(公共放送)のようなイメージです。

サバンナラジオでは局内のスタジオ、編集室、発信室、アンテナを見学させていただきました。見学中は、色んな部屋を回る度に生徒がスタッフへ質問しており、授業とは違う積極的な一面を見ることができました。また、実際に稼働している設備を見る生徒の目が輝いていたことも印象的でした。生徒達が普段の授業で勉強している内容がどのように役立つのかを想像できたのではないかと思います。

そんな中、私が疑問に思ったのは、なぜ今でもラジオについて詳しく勉強する必要があるのかということです。生徒の多くはスマートフォンを持っており、ラジオよりも多くの情報を得ることができるはずです。実際に生徒からスマートフォンについて勉強したいという声も聞きます。

しかし、ガーナにはラジオでなければならない理由がありました。それは、ラジオでなければ情報を得る手段がない人々がいるということです。ガーナには幼少期から家庭の事情で学校に行けず、働いている子供たちがいます。そんな子供たちは教育を受けていないため文字の読み書きが出来ません。なので、ラジオを通して現地のニュースを聴き、マーケット周辺の治安状況や天候の情報をインプットしているようです。また、ガーナでは各州により異なる現地語で放送するラジオ局があります。なぜなら、英語を話せない人が現地語のラジオを聞いているという現状があるからです。このように、未だ学校へ行きたくても行けない子供たちがいるガーナでラジオは大切な情報源となっています。

今後もラジオは現地の人々を支える重要なツールであり、ラジオ局を運営する技術者の育成は必要不可欠であると感じました。

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アンテナ実習

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日本から送ってもらったラジオキット実習

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生徒との集合写真

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サバンナラジオのアンテナ見学

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サバンナラジオの外観