楽しんで活動するひとつの方法(枠を広げる)

2019年2月28日

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林内での植物調査

ボランティア氏名:山岸 学
隊次:2016年度4次隊
職種:統計
任地:セントラル州ケープコースト
出身県:青森県

外で汗だくになっての一仕事を終えオフィスに戻ってきたところです。しかし、要請は何を隠そう、大学(ケープコースト大学、ケープコースト市)で、学生や教員を対象に統計学を教えたり、アドバイスを与えることです。それが、どうしてハードな野作業につながるのか、そのいきさつをお話しします。

正直に言えば、当初はこの要請どおりの活動をこなしているとはいいがたいものでした。活動の核となる学生への講義でさえ、すでに同じ内容をこなす同僚がいてそのスケジュールからおこぼれをいただくようなものです。経験や英語力不足を加味すれば、サポートどころか邪魔することになります。

しかし、カウンターパートとの軽い懇談中に転機が訪れました。これまでも研究費の目処がつくなら研究活動をしても良いと言われていたものの、統計学を学ぶに至った私の元々の専門分野と配属先学科の分野が異なるため実質的にはできないものと諦めていました。ところが、カウンターパートが、半ばご挨拶程度ながら、必要なら該当する分野の教員を紹介すると言ってくれたのです。実行可能な企画提案書をその週末までに出せればという、普通ならかなり見込み薄の条件に、意地でも出そうと脳みそフル回転で文献探索と作文をしました。

他学部の生物学系学科の教員との共同研究がスタートしました。言い出した手前もあり、当初の協力の想定範囲を超えて多くの肉体労働もやることになりました。学内にある野外調査地で、野生生物の保全に関わる知見を得るための研究です。歩いて通えて安全性の心配はなく小さいながらも熱帯林での作業では、熱中症の初期症状なのか軽い頭痛もしてくる始末です。これが他人からの指示なら、とてもじゃないが続きません。自発的な提案であったことが原動力になっています。だから、足が棒のようになって家に帰っても、翌朝にはまた調査に向かうことができます。

そして、この道が開けた重要なことは、前から、もし好きなようにやれるなら何ができそうかをイメージしていたことです。チャンスが訪れた時にその準備に時間は要りません。ただ、そのまま提案してオーケーとなるとこちらが慌てることになるので現実性をチェックします。「枠を外して考える。最後に枠を戻す」改めて言うほどのことではなく、逆にそうたやすいものでもないけど、少なくとも私の活動内容を大きく広げ、充実した日々を送るきっかけになったことは確かです。

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講義風景

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林内での計測作業

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樹上への調査器具設置作業