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2017年度8月「開発教育指導者研修(実践編)」レポート!(前編) 〜今年は日本国際理解教育学会の協力を得て実施〜

2017年8月14日

参加型学習の意義を体感するためにSDGsのアイコンを用いたワーク

JICA地球ひろばでは、国際理解教育/開発教育の継続的な授業実践と質の向上を促進されることを目的として、「開発教育指導者研修」を行っています。2017年8月1日、2日の2日間にわたり、全国から総勢23名の小・中・高校の教員の方々が参加され、熱い議論が繰り広げられました。

2015年、国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が策定され、開発途上国だけでなく、先進国に住んでいる私たち一人ひとりにも持続可能な社会の実現に向けての取り組みが求められるようになりました。こうした中、現在、日本社会での開発教育や国際理解教育が果たす役割は益々大きくなっています。本研修は、「教師海外研修」参加者の継続した国際理解教育/開発教育の授業実践及び質の向上を目的として2014年に開始されました。今年度は、より多面的な視点で議論を深められるよう、過去度「教師海外研修」参加者に加え、参加経験が無くとも、直近の1年以上にわたり、国際理解教育・開発教育に取り組む教員の方々にもご参加いただきました。

多様な視点から考える国際理解教育/開発教育

グループディスカッションの様子

イスラムの女性の服装を実際に手に取って

本研修1日目午前の部では、校種別のグループで、それぞれ参加者がこれまでに行ってきた国際理解教育/開発教育の授業実践の共有を行いました。午後の部の始めでは、同志社女子大学教授/日本国際理解教育学会長の藤原孝章氏から、「国際理解教育/開発教育の授業づくりのポイント」と題し、2020年から始まる新学習指導要領との関連、国際理解教育/開発教育における理論と実践をつなぐカリキュラムの在り方、これからの教育で育てていかなければならない子どもの能力について紹介しました。次に、同志社中学校教諭の織田雪江氏から、「開発教育教材と実践」と題して、開発教育の紹介の後、参加型学習の意義を体感するためにSDGsのアイコンを用いたワークを行いました。午後の部の後半は、JICAが制作した授業で使える映像教材のテーマ(1.イスラム、2.難民、3.国際協力、4.教育)ごとにグループに分かれ、テーマに沿った授業骨子(1.意義:なぜこのテーマを学ぶのか? 2.内容:何を学ばせたいか 3.方法:どのように学ぶか? 4.展開:子どもから何を引きだすのか?)の作成に取り組みました。研修中のディスカッションを通じて考えたことや、それぞれの先生方の授業づくりに関しての工夫や悩みを共有しながら、切磋琢磨する様子が見られました。

帝京大学教授/日本国際理解教育学会副会長中山京子氏からは、数ある情報の中で、何を子ども伝えるのか、教員と子どもには持ち合わせる情報・経験には大きな乖離があるという前提をよく理解した上で、何をどう「切り取る」かという作業がとても大切であること、また、国際理解教育・開発教育への理解が得られないと嘆く前に、「カタカナ言語の多用」など、自ら知らず知らず壁を作っていないか、といった深い気づきをいただきました。中央大学教授/日本国際理解教育学会常任理事森茂岳雄氏からは、JICAのリソース(資料館、展示スペース、広報誌、パンフレット、映像、写真、教材)を活用した授業づくりについて、ご紹介をいただきました。参加者は、JICAのリソースを始め、それぞれが集めた素材についても共有し合い、お互いに沢山の刺激を得たようです。(後編につづく)

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