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高校『現代社会』でSDGs×アクティブ・ラーニング~知識構成型ジグソー法で考える『つくる責任、つかう責任』~

2018年12月11日

「トウモロコシの価格が変動する理由って、何でしょう?」

トウモロコシの価格変動から考える、需要と供給、SDGs12「つくる責任 つかう責任」

「トウモロコシって今まで人間の食事や家畜の飼料に使われてたんだけど、最近ではバイオ燃料としての需要が…」互いの知識を教え合う生徒達

今日の大野先生の役割は教えることではなく、教え合い学ぶことを助けること

そう生徒に問いかけるのは、埼玉県立松山高校・大野直知先生。
「天気や雨の量ではないか」と答える生徒にうなずきながらも「それ正解!でも自然の要因だけじゃなくって『社会的要因』があるんだ、何だと思う?」

首をひねりつつ「円高円安?」「トウモロコシをバイオ燃料として使いたがる人の増加?」とシャーペンを走らせる生徒もいれば、固まっている生徒も。

5分程経過し、生徒に配られたのがこんな資料でした。
・エキスパートA「トウモロコシの消費」
・エキスパートB「トウモロコシの生産」
・エキスパートC「トウモロコシをめぐる政策」
(※いずれもページ下部の参考資料に掲載)
3枚まとめてもらえるわけではなく、手にするのはA、B、Cのいずれか1枚だけ。

これ、知識構成型ジグソー法という、東京大学CoREFが開発したアクティブ・ラーニングの手法です。

各自渡された資料を読み込み、同じ資料を持つ者同士が集まり理解を深め、その資料の「エキスパート(専門家)」となります。そして自分とは異なる資料を読み込んだ「エキスパート」と3人組を作り、それぞれの視点から「トウモロコシの価格変動の社会的要因」を考え、そこから見えてきた社会問題とその解決方法を考えます。
まるで異なる形のジグソーパズルが組み合わさり、1枚の絵を完成させるようにして「トウモロコシの価格変動」そして「需要と供給の関係」を生徒自身が学んでいました。教師が「説明して教える」という姿はそこにはありませんでした。

社会問題 とはいったい何なのか?

年間を通じて「持続可能な開発目標(SDGs)」と関連づけ計画された『現代社会』

授業を見学して印象に残ったのは「社会問題」とは「サスティナブル(持続可能)ではない状況」と、生徒・先生共に捉えているところ。生徒にとって「サスティナブル」は日常語のようです。大野先生にその理由を聞いてみると、

「『現代社会』はもともと現代世界が直面する諸課題(=サスティナブルではない状況)を扱う科目なので、それらを捉える視点(ツール)としてSDGsが最適であると考え、1年を通して継続的にサスティナブルな社会について考えてもらえるようにSDGsで各単元を構成する授業計画を立てています。本校では、推薦入試やAO入試などの特別入試に挑戦する生徒が増加傾向にあり、これらの生徒は志望理由書や小論文に取り組む際に『自己と社会との関わり』について考える必要に迫られます。生徒には、『現代社会』の一連の学習に主体的に参加して、自己のキャリア形成に活かしてほしいと考えています」

昨年、JICA東京・教師海外研修で他校の先生方とザンビアを訪問した大野先生。研修中、「異文化」を通じて他校の先生方と共に「持続可能な社会のあり方」に向き合って得た気づきと学びは、昨年度のみならず今年度、そして今後も生徒へと還元されていく姿が目に浮かびました。

報告:広報室地球ひろば推進課・八星真里子

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