国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

高校の部 優秀賞

「脱!無関心」

沖縄県立名護商工高等学校 一年
宮城 江利

「携帯電話を持っていますか?」高校に入学して間もなく、先生に聞かれました。同時に、銃を持った人の写真を見せられました。でも、よく見ると、その銃を持っているのは子どものような気がしました。すると、先生が「アフリカの子どもの写真です。」と教えてくれました。どうしてアフリカの子どもが武装して銃を持っているのか?この写真と私の持っている携帯電話にどのような関係があるのか?私の疑問が溢れ出てきました。そんな私に先生はとても衝撃的なことを教えてくれました。アフリカでは私たちの使用している携帯電話の原料の採掘作業を子どもにさせていること、そればかりか、子どもが誘拐されて利権争いに兵士として戦わされているということです。

私は今まで「戦争」という言葉をきいても、どこか遠い国で起こっていて、日本に住んでいる私たちには、関係のないことだとどこかで思っていました。でもこの話を聞いて、私たちの便利さを追い求める日常生活が、戦争を引き起こしているのではないか。遠い国で起こっている戦争は、決して私の生活とは無関係ではないのではないか、と思い始めるようになりました。

そんな時、私は先生に誘われて「平和の鐘を鳴らそう」という、ワークショップ形式のイベントに参加することになりました。そこで最初に投げかけられた質問は「平和ではないとは、どんなことか?」でした。私は同じグループのメンバーと一緒に、思いつく限りたくさんの言葉を紙に書いていきました。出てきた言葉は「戦争」「テロ」「貧困」「奴隷」「環境問題」「差別」「いじめ」「麻薬」などです。他のグループからもたくさんの言葉が出てきました。「人身売買」「子供兵士」「自殺」などです。どの言葉も暗い未来を感じさせるようなものばかりでした。そして、「次にこの中から、今のこの世界からこれなら消せると思うものは何ですか?」と聞かれました。私は消したいものはたくさんありましたが、それらを絶対に消せるという自信がなくて、結局、全然消すことができませんでした。他のグループも同じように、消すことができない言葉がたくさん残っていました。すると、先生が言いました。「今のは心理テストです。つまり、みんなが消した言葉は、絶対に消すことができます。でも消すことができなかった言葉は絶対に消せません。なぜならみんなが消したい!この世から無くしたい!という強い意志を持たない限り、それを消すことは不可能だからです。」私はドキッとしました。というのもやはり心のどこかで世の中の平和でないことを「他人事」に思っていたからです。そんな私に追い討ちをかけるように先生が言いました。「みんなは『無関心』になっているのではないか。知らないふりをする方が楽だから…。」

「無関心」という三文字が私の胸に強く響き、ズシンと落ちてきました。私が気付かなかった、というより、気付くことを恐れていた部分を目の前に突きつけられたからです。私がそれらの言葉を消そうと努力しなかったことが「無関心」の証拠です。自分が本当に消したいものならば、消せたはずです。私は携帯電話の「事実」を知っていたはずなのに、それでも弱気な諦めている自分がいたのです。

私はこのワークショップに参加して「知ったこと」を「行動にうつす」、絶対に「行動する」という心の強さを持つことが大切だということを学びました。きっと私はこれからもっとたくさんの「無関心」でいたくなるような「事実」を知るでしょう。でもその「事実」を必ずこの世から消せる、無くすのだ!という強い意志を持ちたいと思います。そうすることが、この世から「無関心」という言葉が無くなっていくことだと信じています。

プログラム紹介