国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

高校の部 入選

世界の貧困問題と私の夢

宮城県仙台第三高等学校 一年
柳沼 真歩

世界では、毎日二万五千人の人が飢餓や栄養不足で亡くなっている。世界の六人に一人は一日一ドル以下で生活している。乳幼児死亡率一位のある国では、五歳までの三人に一人が亡くなっている。アメリカでは収入の一割が食費に対し、貧しい家庭では収入の七割以上が食費にあてられている。

私はこの統計を見た時、思わず顔をしかめた。ネットで調べたものなので、信憑性には欠ける統計かも知れないが、このように具体的な数字で表されると、より世界の貧困の深刻さがしみじみと伝わってくる気がする。日本にいる私では日常の中で、貧困問題に直面する機会がほとんどないからだろう。

海外には私も何度か行ったことはあるが、貧困問題が深刻な国へは当然行ったことがない。私の行った国は目に映るすべてが、様々な色彩に溢れていた。鮮やかな海の青。濃く力強い植物の緑。暑くとも、温かい太陽の光。すがすがしい風。その国の姿は「もう一度行きたい。」と思わせるものだった。その一方で、映像や写真で見た貧困が深刻な国は、まさに灰色一色だった。そして、その国の姿を初めて見た私に「行きたくない。」と思わせてしまうものだった。

しかし、今の私は「行きたくない。」とは思わない。むしろ、「一度でいいから行ってみたい。」と思う。現地へ行って、現地の人の痛みや悲しみを共感したい。自分の身をもって本当の苦しみを知りたい、と私は切実に思う。映像や写真で見る現地の姿は、本当に心が締め付けられるものだ。だが、それだけでは伝わって来ないものも必ずあると思う。私は、ものに囲まれて、欲しいものも簡単に手に入るような現代の環境に慣れてしまった私たちが、貧困に悩む国のことを本気で考えるための一番の方法とは、実際に現地に行くことだと思う。

私は、将来国際援助がしたいと考えている。それは、私が小学五年生の頃に母に連れられて、今海外でも活躍している医師の一人である桑山紀彦さんの「地球のステージ」に行ったことがきっかけだ。その頃はただ感心していたぐらいで、そのことを本格的に将来のこととして考え始めたのは高校生になってからだ。

一口に国際援助と言っても、その手段はたくさんある。私は特に、貧困に悩まされている人たちを援助したいと思っている。しかし、貧困問題というのは食糧や物資を配給したり、経済的に援助を受けるだけでは根本的な解決には至らない。私は、現地の人々が農業をして、自らの手で食糧を生み出し、継続していけるようにすることが一番の援助になると考えている。だから、私は大学で農学部に入り、アフリカなどの厳しい環境の途上国に役立つ技術を研究して知識を身につけ、貧困に悩まされている人々にその技術を伝達する援助がしたい。

この夢を叶えるためには、まずきちんと大学に行って農業を学ばなければいけない。また、大学に行くためには高校での勉強を頑張らなければいけない。

だから私は、私の将来の夢のため、貧困に悩む人々を助けるために、日々の勉強を頑張っていこうと思う。他にも、農業や貧困についての本や資料を読み、広い範囲の知識も今のうちから身につけたいと思う。

世界の中ではちっぽけな私でも、私が夢を追うことで、貧困に苦しむ人々のためになれるのだと信じて、私は私の夢を精一杯追い求めていきたい。

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