国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

中学の部 入選

その日のために

北海道稚内市立稚内東中学校 三年
中山 晴貴

この地球上には、私達の想像を絶するような状況の中で、必死に生きている人達がいます。

小学生の時から始めた、ユニセフや赤十字への協力は、ほんの僅かでも、そんな人達を支援したいという思いがあったからです。

中学生になると、青年海外協力隊のOBである父の影響もあって、間接的なものではなく、直接的な行動を通して、国際協力をしてみたいと思うようになりました。

特に、途上国で、協力隊の実際の活動を目にしてからは、その思いが強くなり、もっと協力隊の事を詳しく知るために、機関誌や隊員の手記を読むようになりました。

協力隊OB・OGの手記には、協力隊に入った動機、現地での活動、帰国後の心境、生き方、若者へのメッセージ等が、各々の立場で綴られています。

これらの手記を読み終えると、実体験から発せられる言葉の心地よさが残り、凡ての協力隊員に拍手と贈りたい気持ちになります。

隊員になった動機や、現地での生活環境には、多少の違いがあるものの、殆どの隊員が先進国から来たという傲慢さではなく、現地人と同じ目線に立つ事の大切さや、日本が余りにも恵まれた消費大国である事を思い知らされます。そして、途上国の人達の方が、はるかに心豊かで、人間らしく生きている事に、強い感銘を受けたと記されています。

日本で培った知識や技術を用いて、開発途上国を支援する協力隊員が、現地人の生き方から、人としての心のありようを学んでいるのは、意外な事でした。

最も印象に残ったのは、

「辛い事は、何もなかった。この地を去る事が、一番辛い。」

と、いう言葉です。

小さな村にその身を置き、服も靴も脱いで、現地人と全く同じ生活をして、ボランティア活動に専念した隊員の思いが、ストレートに伝わって来ます。

近い将来、途上国でのボランティア活動を考えている私にとって、先輩方の一言一句が貴重なアドバイスであり、隊員が幾多の困難を乗り越えて、現地の人達と絆を深めていく様子は、心を揺さぶられる程の感動があります。

手記を読む前は、途上国での活動が、協力隊の最終目標だと思っていましたが、どの帰国隊員もそこで終わってはいませんでした。

任地で学んだものを、社会に還元しようと努力している姿から、国際協力に係わった者が、国内外で担うべきものが見えて来ます。

中学生の私は、協力隊には入れませんが、今も、地球上の何処かで、国際協力に汗を流す人達がいる事を忘れずに、やがて来るその日のために、心と体を鍛え、語学や技術を習得出来るように頑張りたいと思います。

プログラム紹介