国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

中学の部 入選

働く子供たちのために

福井市明倫中学校 三年
宮地 宏尭

僕は、中学校一年生の時に、英語教室で、実際に児童労働を見てきた大学生の話を聞く機会があった。その時初めて、貧しい国では、小さな子供が家族のために、早朝から深夜まで長時間を少ない賃金で働いていることを知った。写真には、小さな手で硬いサッカーボールや大きな絨毯を縫う子供たち、とても重たいレンガを毎日頭に乗せて運ぶため、身長が極端に小さい男の子などが写っていた。僕は、そんな彼らの写真を見て、大きな衝撃を受けた。その日から、彼らの痩せた体は、指にささった小さな棘のように、時折僕の心をちくりと刺激して、知らなければ通り過ぎたかもしれない、いくつかの行動に、僕を導いた。

今年の一月、デパートのチョコレートコーナーに、「フェアトレード・チョコレート」と書かれた一角があった。小さく書かれた説明によると、チョコレートの原料となるカカオの栽培にも、子供が携わっているということが分かった。彼らは、この栽培しているカカオからチョコレートができることも、チョコレートというものも、そのおいしさも知らずに長時間、低賃金で働かされているのだという。「フェアトレード・チョコレート」は、そんな過酷な状況で働かされている子供たちに、相応の賃金を払うため、その分の代金が少し上乗せされているそうだ。僕は、家族へのお土産に、そのチョコレートを買った。僕たちが、少しでも多く、これらの製品を買うことで、子供たちを助けることができる。身近な方法で、彼らを助ける具体的の方法が分かり、うれしかった。

また、この前Gパンを買いに行ったら、一本五、六十円のGパンが売っていた。何でこんなに安いのだろうと思い、店員さんに聞いてみると、皆から、はけなくなったGパンなどを買い取り、それを売り、得たお金を発展途上国の子供のために使うそうだ。少しでもお金が増えれば、生活が向上し、子供たちも働かなくて済むようになる。僕も、早速はかなくなったGパンを持って行くことにした。

そして、僕の次の行動は、このことを「総合の時間」に、個人探求の課題として設定することだ。この問題を解決するには、たくさんの人々の協力が必要だ。多くの人がこの問題を知り、いつも頭に置いて、どんな小さなことでも、何か思いやりの行動を起こすことが、この問題解決への一歩ではないだろうか。だから、ぼくは、まず、友達にこのことを知らせてみようと思う。

二年前に、僕の心に刺さったちいさなとげが、子供たちを助ける活動に心を留めることにつながった。あの少年は、今もレンガを運んでいるのだろうか。あの少女は、今日もカカオ豆を摘んでいるのだろうか。僕は、これからも彼らのことを忘れずにいようと思う。

プログラム紹介