国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

中学の部 入選

真夏ノ独逸ニ想フ

金光学園中学校 二年
多和 鈴菜

窓いっぱいに広がる美しい街並み。まるで絵ハガキを窓に貼り付けたかのような景色に思わず見とれています。

窓を開け深呼吸をすると生まれて初めて空気がおいしいと感じました。

この目の前の風景は美観地区でもテーマパークでもありません。旧東ドイツのバウツェン、何の変哲もない小さな地方都市、ごく普通に人々が生活する街なのです。そして、この環境は市民の手で守られているのです。

私はこの夏、エコライフを学び、地球環境について考える為、ここドイツへホームステイしました。

太陽光や風力などの自然エネルギーやバイオマス燃料の利用、生物多様性の保全の活動街づくりや行政の取り組みについて学び、ホストファミリーや現地の学生との交流等、素晴らしい体験や発見、感動を得ることが出来ました。

中でも現地の学校を訪問し学生と交流を持てたことは、教職を将来の夢としている私にとって、特に有意義なものとなりました。

日本とドイツの技術的な優劣は感じません。僅かな違いは、全てに大規模で徹底し、それを当然のように受け入れる事です。それは、「人の心」の差だと思いました。

せっかくの先端技術も「ハート」がなければ生きてはこないのです。

ドイツでは「人間も自然の一部」という考え方のもと、幼いころから学校の授業でさまざまな環境問題を熱心に学んでいます。

そうした努力の積み重ねによって、高い意識や生活スタイルを確立し、家庭から企業、行政に至るまで、地球環境のために行動することが、ごく自然な当たり前な事として、定着しているのです。

本当の生きた教育であり、自らの夢の大きな可能性と、素晴らしさを見た瞬間でした。

私は以前からエコ活動に関心があり、自由研究で酸性雨や太陽光発電を研究し、環境標語で表彰されたこともあります。

それと同時に、何も出来ない自分に無力感を抱いてもいたのです。

しかし、私一人の力は小さく弱くても、教育の力で人を育てていけば、やがて大きな強い力となり、「人の心」も成長し、地球環境や自然を守り、何万、何十万もの、生命をも救うことが出来るのではないか?

私は将来、勉強だけでなく、本当の豊かさや幸せとは何か?そして、地球や自然、すべての生命の大切さを教えることの出来る教師になろうと心に誓いました。

そして、夢の実現のため、努力すると共に今「地球のために出来る事」をすぐ始めよう。地域や学校でこの「思い」や、「心」を広めていこうと思っています。

決して諦めることなく、自分らしく。

この夏のドイツでの出来事を、ただの思い出にしない為に。

プログラム紹介