国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト 2009年度優秀作品

中学の部 審査員特別賞

地球と私のためにできること

國學院大學久我山中学校 三年
加藤 夏穂

疲れた足をひきずるアスファルトの道。夏休みの部活はいつにも増してキツい。早く帰ってシャワーを浴びて冷房の効いた部屋でアイスを食べよう。私は冷房の効いた電車の中で考えながら、帰途についた。ソファーの上でテレビを見ながらアイスを食べていると紙オムツの宣伝が流れ、可愛い赤ちゃんのおしりがズームアップ!隣りで母が

「あなたが赤ちゃんの頃、おむつを替えようとするとお祖父ちゃんに吸水ポリマーは砂漠の緑地化に使うべきだと力説されたのよ。」と笑って言った。祖父は砂漠緑地化でエジプトへ、JICAの技術供与でウルグアイへ行っていたことがある。暑さに弱く胃腸も丈夫でない祖父が発展途上国への支援の為、海を越えた。その技術を現地の人へ伝えるために。不意に砂ぼこりの舞う暑い異国にいる私の姿が目に浮かぶ。私は毎日遠い井戸へ水くみの為に裸足で歩く。ずっと学校へ行ってない。清潔な水が手に入らない為、病気になる友達が沢山いる。先進国では抗生物質の服用やワクチンを打てば簡単に治る病気で小さな子どもが毎日沢山死んでいく…。

庭で母がする打ち水の音で我にかえった。私は当然のように学校へ通っている。家族も友達も皆、元気で食べる物も充分ある…。今の私の悩みは数学の成績不振や部活での技術向上について…。もちろんこの悩みは早急に自分で何とかしなければならないのだが。生まれた国の違いで明日を迎える子どもの環境に違いがありすぎる現実。地球という船に乗る私達が笑い合って明日を迎えるにはどうしたら良いのだろうか?エンジニアとして異国の技術発展に協力してきた祖父。ユニセフへの寄付を少しずつしている父。CDやDVD、ディズニーランドの半券等、私達が使えなくなったと思っている物が困っている人の役に立つ事を知り、こつこつためている母。壮大なプロジェクトだと思っていた「地球のためにできること」は案外身近に行われていた。私はどうしよう?まず毎日勉強できる幸せをかみしめて自分を成長させよう。誰かの為に何かをする事が幸せだと感じられる人間になろう。今は具体的に私に出来る事はわからないから私が出来る小さい事を続けよう。少し涼しくなった夕方の風を部屋に入れてエアコンとテレビを消した。ユニセフの寄付は父と一緒に私のおこづかいを送ろう。祖父に緑地化の方法を聞いてみよう。日々の努力と小さなエコと、世界を常に見る目を持てば私は地球号の隣人に幸せを分けることが出来る人になれるだろうか。この夏よりも来年の夏、少しでも成長している自分であるように、そして数年後、明確に地球の為に出来ることを提案できる私になりたい。

プログラム紹介