2007年5月にチュニジア共和国から、ブースラマ・ラムジェットさんが、自国でのテーマの研究のため、研修員として富山大学大学院医学薬学研究部へやってきました。
研修開始から5ヶ月余りが過ぎ、去る10月30日にラムジェットさんの研究成果発表が行われました。
ラムジェットさん
彼が行った研究テーマは、ずばり「チュニジア産のサボテンにはウイルスの増殖を抑制する効力があるか?!」です。
この研究を他では行えなかったもので、自ら富山大学を志望してやってきたラムジェットさん。この貴重な機会を大切にするために彼は一度も休まずに毎日バスに揺られて通っていました。
研究の結果を発表の様子
修了書を受け取るラムジェットさん
ラムジェットさんはチュニジアから持ってきた4種のサボテンにウイルスの増殖を抑制する効果があるかどうか確認しました。結果、サボテンの成分にはヘルペスやインフルエンザ等のウイルスの増殖を抑える効果があることを付きとめました!
また、その効果も今までの薬にはない、新しい効果であることが確認され、新しい薬の可能性が示唆されました。
研究結果発表のあと行われた修了式は終始和やかな雰囲気で、ラムジェットさんがこの5ヶ月間で研究室に溶け込んでいた様子が伺えました。
富山大学のみなさん、JICA職員と
さまざまな病気に効く薬というのは私たち、地球上に生きているもの全てにとっての大きな願いです。
「環境に恵まれた富山で実験に打ち込むことができました。母国へ帰っても一生懸命研究を続けたい」と話していたとおり、彼のこの研究が今後も同大学とチュニジアで共同研究として継続され、さらに大きな成果となって人類の幸福に貢献してくれるものと願っています。