“シャケン”と“ブヒン”—中南米地域自動車リサイクルシステムの構築を目指して—

【画像】

会宝産業にて自動車リサイクルの工程を見学する研修員

私たちの生活に欠かせない自動車。現在、世界の自動車保有台数は10億台に達しようとしています。一方で、使用済み自動車リサイクルの重要性も増しており、最先端を行く日本の自動車リサイクル技術やシステムは、世界各国からも注目されています。

2月初旬、ブラジル、コロンビア、メキシコ、アルゼンチンの南米4カ国から14名の研修員が自動車リサイクルシステムについて学ぶため、石川県にやってきました。

【画像】

うわあ、すごい技術!自動車部品ひとつ残らず分解してる!

今回の研修は、NPO法人RUMアライアンス(全国自動車リサイクル事業者連盟)の協力により実施。

加盟団体15社のうちのひとつである会宝産業株式会社に隣接する国際リサイクル教育センターを中心に、連日講義や視察が行われています。

香川県の直島、豊島をはじめとする四国方面への視察旅行も終え、新しい知識を吸収する毎日に研修員からは充実した表情がうかがえます。

【画像】

「これは早い!」 タイヤとホイールを即座に分解する技術に驚くばかり

研修も後半にさしかかった今では、ディスカッションの際に“シャケン(車検)”や“ブヒン(部品)”などの日本語のキーワードも飛び交うようになりました。

よりたくさんのことを学び、自国に持ち帰って役立てたいという彼らの熱い想いは北陸の寒さをも吹き飛ばしてくれそうな勢いです。

【画像】

車のシートをリサイクルした椅子は座りやすい!

研修以外の生活の場でも、ごみ分別カレンダーに興味を持つなど、環境保護への関心はみなさん人一倍です。そのような姿に、私たちも襟を正されることが度々あります。

【画像】

会宝産業のみなさん、研修員、JICA関係者で記念撮影

たとえ遠く海の向こうに離れていても、同じ地球に暮らしている仲間。手を取り合って、同じ想いを抱いて前に進めば、未来の地球も美しい、そう実感しました。残りの研修も実りあるものとし、帰国後の活躍も大いに期待したいと思います。

関連リンク