2008年度 日系研修 パラグアイ 「高齢者福祉におけるデイケアサービス(デイケアと介護予防)」

〜パラグアイ日系社会ではじまる高齢化対策〜

【国旗】パラグアイ高齢社会福祉におけるデイケアサービスの研修が始まりました!この研修はパラグアイ日系社会の高齢化対策を進めるためのもので、8月末まで2ヶ月にわたり県立看護大学と羽咋市社会福祉協議会の協力によって行われます。研修を始めるにあたって6月25日(水)にかほく市の県立看護大学において、開講式が行われました。

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今回講義を受けもつ佐々木教授

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(左から)研修員の水本さん、福井さん、北川さん、若森さん

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質問に答える水本さん

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開講式を無事終えて

県立看護大学、羽咋市社会福祉協議会で研修を受け入れるのは昨年に引き続き、今回で2回目です。

研修を受けるのは、南米パラグアイの日系社会で高齢者福祉に携わる日系1世、2世の4名です。

皆さんは昨年の研修員と同じ出身地から来ており、前回の研修員達から勧められて、今回研修に応募したとのこと。開講式では、パラグアイの様子や現地で行っている活動を、写真やエピソードを交えて楽しく紹介してくれました。

パラグアイに日本人が移住を始めたのは1935年のこと。それから70年以上経った今、日系社会では日本と同じように高齢化が進んでいます。しかし、政府の福祉制度が未だ整っていないため、日系社会での介護活動を行う必要性が高まっています。

昨年の研修員は、早くも学んだことを活かして、それぞれの地域においてデイサービスを立ち上げるなど、精力的に活動しているそうです。

研修員の皆さんも現地において、デイサービスや訪問介護などに取り組んでいますが、日系社会では家族間での介護が定着しているため、第三者が行う福祉サービスの利用に抵抗があるなど、地域での介護を進める上で様々な問題を抱えているそうです。

開講式の最後に、研修員の水本さんは、帰国後に地域の福祉活動をより良いものとするために、今回の研修では活動に活かせるさまざまなヒントを得たいと抱負を語ってくれました。

研修員達は、県立看護大学において地域介護について講義を受けるとともに、羽咋市社会福祉協議会の協力により、羽咋市を中心に福祉施設での実習も受ける予定です。

石川県の印象を尋ねると、「パラグアイは内陸国で普段は川魚しか食べられないので、ここでは新鮮な海の幸が毎日食べられて嬉しいです。また兼六園など見所がたくさんあって、休みを利用して観光にも行きたいです!」と、研修の準備を進める傍ら、これからの生活にも胸が膨らんでいる様子でした。