持続可能な活動になることを願って-派遣中ー

シニア海外協力隊OB 石川県立津幡高等学校教諭
居村 剛士さん(石川県出身)

南米コロンビアへ

【画像】どんな活動が現地の人の支えになるかわからないまま南米コロンビアに赴任した。
自分の経験を生かして現地の人を元気にしようと意気込んで、周囲の反対を押し切って南米に飛び立った。結論から言うと、なんて自分の考えがとても傲慢で偉そうなものだったのだろうと恥ずかしく思う。

配属先はパラリンピック委員会

配属先はコロンビアの首都ボゴタにあるパラリンピック委員会。日本でいうハイパフォーマンスセンターにあたるCentro de alto rendimiento en altura(以下CARと略す)という施設の中に事務所があった。
その施設ではコロンビアを代表する様々なスポーツ選手たちや次世代を担うちびっ子アスリートたちが日々トレーニングに励んでいた。
さらにCARには障がいのある人たちもやってきて、同じようにトレーニングに励んでいた。
実際は誰でもその施設を利用できるというわけではなかったが、県や市のスポーツ担当部署に許可された人たちは無料で使用できる仕組みとなっていた。

指導より学び。

当初の要請内容として、私の活動は障がいのある人たちに陸上競技を指導することが主な内容であった。
しかし、実際に現地で活動を始めてみると要請内容とは大きく異なっていた。 
振り返ってみると現地の人のために何か指導するというよりは、学生のように学ぶことばかりであった。
まず、コロンビアを代表する選手を知ることから始まり、あらゆる障がい者スポーツについて学ぶことが自分自身の課題であった。
さらに国内大会の準備や運営の手伝い、一般人への障がい者スポーツの紹介、タレント発掘事業の立案、運営の補助などを経験させてもらった。
シニア海外協力隊活動の後半は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、事前合宿候補地の交渉やスポンサー探しなど活動内容は多岐に亘っていた。

陸上競技の指導について

【画像】自分から時間を見つけて、CARにやって来る障がいのある人たちに、勇気をもって話しかけ、トレーニングの手伝いをしながら、片言のスペイン語でコミュニケーションをとるというような感じでかかわらせてもらった。
スペイン語を使って専門的な動作を説明することができなくて、とても悔しい思いをしたものだ。
結局は身振り手振り、ありとあらゆる手段を使って、自分の考えを相手に伝える努力をしてきたつもりである。コロンビア人のやさしさに助けられて、何とか活動を進めることができた。

出会いは財産

振り返ってみると、ありとあらゆる場面が常に学びの場であり、そこでの出会いは自分の人生において大きな財産となっている。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されるということで、コロンビア人の、日本・日本人への見方・イメージが大変好意的であった。
コロンビア人と出会うたびに、「日本は裕福な国なんだろ?」「秩序が保たれているんだろ?」「日本っていいなあ」という良いイメージの質問やコメントをたくさんもらった。そのたびに、私は「そうじゃないよ」って言いたくなることも、いつも「ありがとう。日本をそんな風に見てくれて。」「でもコロンビアもいい国だね。自然は豊かだし、食べ物はたくさんあるし、何より人々が明るくて幸せそうだね」って答えていた。