アフリカ青年研修(農業農村開発)を受け入れて

【画像】玉井道敏さん

玉井よろず道楽研究所 
玉井道敏さん

1942年福井県小浜市生まれ。京都府立大学農学部卒業後、福井県の農業技師として36年間勤務し、退職後、2004年に「玉井よろず道楽研究所」を開所。農業に関する調査と研究を中心に、その活動は40年を超えます。また、多くの人びとに出会い、その仲間とともに、農業への理解を深めることに努め、2008年・2009年にはJICA青年研修事業のコースリーダーを担当。今回は、研修員受入を通して感じたことを語っていただきました。

私設研究所を立ち上げ

福井県農業技師として36年勤務し、退職後、私設研究所「玉井よろず道楽研究所」を立ち上げ、農・農業・農家・農村の世界にかかわり続けて7年になります。“よろず道楽”とは、字面のとおり“よろずの道を楽しむ”と解釈してください。

青年研修との出会い

2008年度アフリカ青年研修受け入れの話しがあった時は、まず、面白そうだな、と感じました。今までアフリカ(人)との接点が皆無であったことや、なんといってもアフリカ大陸は人類発祥の地、さかのぼれば我々の祖先の地でもあり、持ち前の好奇心に火がついたのと、直接の依頼者との日頃の信頼関係もあって、受け入れを決断しました。

研修員から感じたこと

2008年度は東アフリカ・英語圏8カ国から13名、2009年度は西アフリカ・フランス語圏8カ国から13名の研修生がやってきました。彼らはそれぞれの国では行政官や普及員の職を持つ指導者であり、かつ国を代表して来ているという意識も強く、研修中に少しでも多くのものを学び感じ取ろうと研修態度はまじめで積極的、研修中に投げかけられる質問は的確で鋭く、本質を突いており、受け入れ側もたじたじでした。

人間みな同じ

研修期間はあえて福井県農業が一番輝くイネの刈り取り時期に設定、8月下旬から9月中旬の約2週間、現場研修を中心にカリキュラムを立て、宿泊ホテルを拠点に県内あちこちの農業、農村を見て回りました。2週間一緒に行動していると、言葉はしゃべれなくても顔の判別もでき、名前も覚え、帰国のころにはぐっと身近な間柄になり、“人間みな同じ”との思いがわきあがってきました。研修中はそのお世話に忙殺されますが、終わってしまうとその余韻を長く味わうことができて、何か得をした気分になります。

研修生のことを思い出し

アフリカでコシヒカリに代表される福井の米が普及するかどうかは、嗜好面からも難しいとは思いますが、水田の区画整理やかんがい施設などの整備、機械や施設を駆使した栽培技術など、米の土地・労働生産性を高めるノウハウは、アフリカでも条件が整えば十分に役立つのではないでしょうか。
彼らは帰国後どうしているかな、研修生それぞれの顔を思い浮かべながら、受け入れ側の一人としてまだその余韻を楽しんでいる昨今です。

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福井の農村を案内する玉井さん

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脱穀処理について説明

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福井から日本にひろまったコシヒカリ

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コシヒカリの碑を囲んで