青年海外協力隊員 宇佐見清吾さんが同地域の隊員と共にアフリカ・タンザニアで「平和展」を開催しました

2010年6月7日

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今回の平和展展示物

宇佐見清吾さんは現在、青年海外協力隊員として、アフリカ、タンザニアのドドマ州立病院にて、理学療法治療と同僚への診療向上のための支援を行うほか、現場では脳性麻痺児へのリハビリや、遠方のため通院が難しい患者のための家族への指導もしています。

日本が戦後、自分たちの努力で復興したことを伝えたいという気持ちで、タンザニア隊員が力を合わせてこの「平和展」を企画しました。その内容を宇佐見さんが伝えます。

タンザニアで開催した「平和展」 宇佐見清吾(青年海外協力隊/タンザニア/理学療法士)

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受付を手伝う生徒

2010年2月20、21日とタンザニアはドドマ州にて「平和展」を開催した。会場は同任地のJOCV隊員の配属先であるDodoma Secondary Schoolを利用し、ここの生徒たちや他の学生を主な対象とした。実際会場には二日間合わせて、約250人が来場してくれ、多くの学生の姿が見られた。

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会場の様子

会場は2つの教室を使用し、1つの教室では第二次世界大戦での広島、長崎への原爆投下に関する展示物、更に東京大空襲についても展示した。もう1つの教室ではプロジェクターを使用して、「原爆」に関する映像を上映した。そして、両教室においてそれぞれの展示物、映像に関するクイズラリーを開催した。

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広島・長崎へのメッセージ

今回、東京大空襲に関する展示物を行なったのは、現在の日本の首都である東京が空襲により壊滅したところから現在の状態にまで復興したという事実をタンザニア人にも知ってもらうことで、日本が元々豊かな国だったわけではなく、自分達の努力により現在の世界的な大都市になったということを伝えたかったからである。タンザニアでも自助努力で発展が出来るという事実に気づいてもらう機会になったと思われる。

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クイズに集まる生徒

また、「原爆」の映像上映では原爆の実際の映像を見てもらい、その恐ろしい破壊力、その後の今尚続いている後遺症、家族を失った悲しみなど多くの事実を知ってもらえたと思う。今回の対象は学生であるため、展示物や映像を目的無く見回ることを避けてもらうためにクイズラリーを作成した。展示物・映像からタンザニア、特にドドマ州に絡めたクイズを作成した。これにより、多くの学生が興味を持って展示物や映像上映を見てくれたと思われる。

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集合写真

今回「平和展」に関わり、まず自分自身が「原爆」や「東京大空襲」というものに関する知識が不十分であったことに気づいた。自分は広島に約10年在住していたため、原爆や平和に対して携わる機会が多かったが、自分自身が戦争を体験したわけではなく、自分自身も学んだ経験による知識しかない。ゆえに、それを実際、何も知らない他国の人に正確に伝えるということは、自分自身が真に「原爆」や「東京大空襲」を理解していないと難しいと感じた。

また、タンザニアは隣国8カ国と国境を接しているが、他国との戦争や内紛の経験がほとんどない平和な国である。そのため、タンザニア人にとっての「平和」と日本人にとっての「平和」はちょっと違いがあるような印象を受け取った。この「平和展」を通して、自分自身が原爆、東京大空襲を含めた日本という国について改めて考えるいい機会となり、タンザニアの「平和」に関する考え方を知るいい機会ともなった。