「第2回JOCAオープンカレッジ in 北陸」を開催しました

2010年10月22日

【テーマ】 スポーツの力〜国際協力におけるスポーツの役割〜
【講演者】 山口 拓 氏/NPO法人ハート・オブ・ゴールド (元ハンガリー青年海外協力隊)
【日時】 2010年10月8日(金) 18:30〜20:00
【会場】 JICA北陸    【参加者】23名

【講座の内容(要約)】

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山口氏の話に熱心に聞き入る参加者

山口講師のお話しは、「国連加盟国は192カ国なのに、国際オリンピック委員会(IOC)の加盟国は205カ国なのですよ。」という興味深い話しから始まりました。

「スポーツを通じた開発(IDS)とはスポーツそのものの振興を目指す活動と異なり、スポーツを媒介として紛争の緩和や貧困の削減、地域振興等を目指す活動であり、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成にも大きく貢献するものである」ということを強調しました。

具体的な例として、パレスチナ難民キャンプ内で対立する部族の子どもたちでチームを編成し、試合を行ったところ、最初はパスもしなかったチームメイトが、いつの間にか抱き合ってゴールを喜び合うようになり、それがキャンプ内での部族対立解消に貢献したことや、内戦終了後のカンボジアでマラソン大会を行い、同国の「地雷の危険・恐怖」のイメージを取り除いたことが観光客を10倍に増加させることにつながったエピソードの紹介がありました。

さらにJICAと山口講師が所属するNPO法人「ハート・オブ・ゴールド」がカンボジアで行った、学校教育への「体育」導入を目指した体育指導書の作成とその活用の指導普及のプロジェクトの苦労ややりがいを淡々と語りました。

一方で、IDSの導入は、その国の伝統的な競技、さらには文化、価値感を廃れさせるデメリットを招く可能性があり、「両刃の剣」の側面があることを忘れてはならないとの指摘もありました。

【参加者の感想】

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ある難民キャンプの風景

講座参加者からは、「国際協力のツールとして、紛争緩和、復興推進のためのスポーツの力を認識することができ新鮮だった」、「相手国の文化や価値感に配慮しない先進国からの一方的な新規技術、知識の導入には、『両刃の剣』の側面があることが再認識できた」、「日本で何気なく受けていた体育授業の効用を理解することができた」等のコメントがありました。

参加者の現役教師からは「今夜の講義で得られたことを、今後の授業の中で活かしていきたい」との熱い思いが語られました。