「第5回JOCAオープンカレッジ in 北陸」を開催しました

2011年3月16日

【画像】

講演者の小川さん(ウガンダにて)

【テーマ】 
「平和とは?−ウガンダの子ども兵問題を考える−」

【講演者】 
小川 真吾 氏   
元青年海外協力隊員(ハンガリー/野球)
NPOテラ・ルネッサンス理事(ウガンダ駐在代表)

【日時】 2011年3月5日(土) 14:30〜16:30

【会場】 リファーレ/石川県国際交流センター4F 大研修室      

【参加人数】 58名

講演の内容

【画像】

子ども兵問題について熱く語る小川さん

今回のテーマ、「子ども兵問題」については多くの方の関心を集め、開催決定時より「前から関心がある」、「ぜひ聞きたい」、という声が寄せられていました。そして、久しぶりの好天も手伝い、60名近い参集者を集めることが出来ました。

小川さんはウガンダの北部、グルという町を中心に「子ども兵」問題に取り組んでいます。話が進むにつれ、耳を塞ぎたくなるような辛い現実を突きつけられました。子ども兵の多くは村を襲われ、誘拐されます。子どもたちに武器を持たせ、戦いを強いるのは反政府軍です。子どもたちが村に戻れないようにするため、親や近隣の村人の殺害を命じられることもあり、実際に母親の腕を切断した少年の話を小川さんは語ってくれました。

入隊後の戦いの訓練は非日常的な行為の連続です。感覚を麻痺させるため、コンゴ東部では、まだ小さな子どもにドラッグやアルコールを使うとのこと。時には地雷原を前に安全を確かめるため、一人で進むことを命ぜられます。女の子も誘拐の対象です。従軍し、無理矢理結婚させられ、子どもを産みます。中には武器を持たされ、前線に立つ女の子もいるそうです。

小川さんの活動団体、NPO法人テラ・ルネッサンスでは軍隊から離れ、帰ってくることのできた「元子ども兵」たちをサポートする施設を立ち上げ、心のケアから職業訓練を含む社会復帰支援に取り組んでいます。多くの子どもたちは、帰還して施設に入っても「笑顔」を失っているそうです。この事実が、強制された軍隊生活がどれだけ悲惨で過酷なものであったかを表しています。

では、子ども兵問題は何故起きるのか。「それは、紛争が起きるから」と小川さんは言います。そして、その紛争発生の背景には、先進国間の利益や権力争いがあります。小川さんは、「途上国で起きているこれらの問題は、必ず我々先進国にも繋がっている話なんです」と力説しました。

そして最後に小川さんは参集者の方がたに向けてメッセージを贈りました。「世界で起きていることをもっと知ること、そして、出来ることを実践することが必要です。ただし、mustではなく、want。『しなければ』では長続きしませんが、『したいこと』であれば続けられます」。

講演の間、涙を押さえながら話に聞き入る方もいらっしゃいました。講演後のフリーディスカッションの時間には、多くの方から質問の手が上がりました。そして、「将来の夢は?」と聞かれ、小川さんはこう締めくくりました。「アフリカが紛争のない、かつての平和な日々を取り戻すこと-----」

参加者の感想

【画像】

参加者からも多くの質問をいただきました

・「子ども兵」という言葉は知っていましたが、実情や背景はよく知らなかったので、その辺りについてよく分かりました。来て良かったです。

・たくさんの人が関心を持って話を聞きに来ていることに驚きました。国際協力の現場の生の声を聞くことが出来る、貴重な機会だったと思います。

・精神的にとても辛くなる話が多く、涙が止まりませんでした。だけど聞けて良かったです。自分の人生で何が出来るか考えていきたいです。

・協力隊時代では見えなかったウガンダの世界を知ることができて、また1つ勉強になり、世界が広がりました(青年海外協力隊経験者)。

・忙しい仕事が続く中、ふと、国際問題など自分にとって生涯の関心事、課題について考える良い機会になりました。

・今日のお話は絶対に日常では聞けない話です。知ることができた人間として、私も、周囲の人々に伝えていきたいと思います。

お知らせ

小川さんの活動がテレビ番組で紹介されます。

放送日:3月20日(日) 時間:18:00〜
NHK・BS1「地球ドキュメントMISSION」 
http://www.nhk.or.jp/mission-blog/missions_comming_soon/74223.html

NPO法人テラ・ルネッサンスの活動をもっと知りたい方はこちらから。
http://www.terra-r.jp

最後に

今年度の「JOCAオープンカレッジ in 北陸」におきましては、たくさんの方々に参加していただき、誠にありがとうございました。開催が進むにつれ、来場者が増えたこと、そして終盤の質疑応答の時間で多くの質問が寄せられたこと、このことが、市民の皆さんにとっても「国際協力は大きな関心事である」ということを実感しました。

来年度も開催を予定していますが、スケジュールやプログラムについては未定ですので、詳細が決定次第、JOCA(社団法人青年海外協力協会)またはJICA北陸のホームページでお知らせいたします。

最後に、今年度参加されました市民の皆様、講師・関係者の方々に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

(担当:加藤秀一)

関連リンク