Cheap, Easy and Fun ! ~身近なもので教材作り~

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ガーナの小学校の教室にあるものは、机といす、そして黒板、以上です。理科室や音楽室、図工室など、ここでは見たことがありません。学校には、授業で使える教材・教具はほとんどありません。

そんなガーナで私に期待されていることの一つは、「お金をかけずに簡単に作れて、効果的な教材・教具」を考案し、先生たちに紹介すること。日本で教えていた時、自作の教材作りには100円ショップに大変お世話になっていました。もちろんここにはありません。ホームセンターやスーパーもありません。私の活動は小さな商店を訪ね、「○○ありますか?」と聞きながら、教材作りに使えそうなものを探すことから始まりました。

さて、そんな教材・教具の中で、ガーナの先生たちに好評だったものを紹介します。

ガーナでは、小学校2年生の理科で「音」について学習します。「振動するものが音を生み出すこと」など、“振動と音との関係”がポイントです。私はガーナの実態に合った教材として、「ストロー笛」と「糸電話」を先生たちに紹介しました。

ストロー笛の材料は、ストローだけ。

適当な長さに切り、先をつぶし、三角に切ります。そして、うまく息を吹くと、「ブー」という大きな音が鳴ります。少しコツがいるため、最初のうちはうまく音が出ず、すぐにあきらめそうな先生も。でも、誰かが鳴り始めると、やっぱり自分も鳴らしたいと、一生懸命チャレンジします。

音が鳴ったときの先生たちのうれしそうな顔、忘れられません。もともと、ガーナの人はにぎやかなことが大好き。気に入ってくれたようで、いつまでも音が教室に響きました。

糸電話の材料は、プラスチックのコップと糸とようじです。私が材料を渡すと、説明を始める前に、見本を見ながら作り始めようとする先生もちらほら。それだけ興味をもってくれていることがうれしいです。

製作時間は10分もかかりません。先生たちは、こんな簡単な仕組みではっきりと声が伝わることに驚いたようでした。

私は、楽しそうに「ハロー、ハロー」と呼びかけている先生のそばに行き、糸を指で押さえてみます。すると声は相手に伝わりません。押さえた部分で振動が止まっているから声が伝わらないことを教えると、納得し自分でもやってみようとする先生。

「糸は特別な糸?」と聞かれましたが、ガーナでもよく裁縫に使う普通の糸です。材料は全部、町に行けば手に入りますよと言い残して、私は学校を後にします。

自分たちが作った教材で、子どものように無邪気に遊ぶ先生たちの笑顔が印象的でした。その楽しさを授業の中で子どもたちにも伝えていってもらいたいと願っています。

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楽しそうにストロー笛を吹く先生たち

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簡単な仕組みでも、声がはっきり聞こえることに驚いています

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