1人の日本人として、ガーナで伝えられること

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「エテセイン(元気ですか)?」。これはガーナ南部の現地語の一つであるチュイ語で、ガーナ人は外国人の私にも気さくにあいさつをしてくれます。私の赴任国、ガーナでは、知らない人とも気軽に会話し、マーケットで食料を調達するために交渉するのが日課となっています。移動は「トロトロ」というバスを利用しますが、道を走るほとんどのバスには行先が明記されていません。乗務員が口頭で目的地を叫び、窓から見せる手のサインによってどこ行きかを確認します。

こんなガーナでのボランティア生活も、2年がたとうとしています。私の担当する青少年活動は、幅広い分野です。配属先のメアリー・スター・オブ・ザ・シー国際学校で、私は日本語と日本文化を教えています。この学校で日本語は2006年に導入され、小学1年生から中学1年生までの必須科目となりました。ほかにも、よさこい踊りや日本語のスピーチコンテストの指導なども行っています。

私自身も、ガーナでさまざまな発見がありました。現地の生活に慣れてきた頃、ガーナ人と接する中で「当たり前とは何か」と、考えるようになりました。宗教の多くはキリスト教とイスラム教。ご飯は素手で食べる。気候や言葉、食事など違いを受け入れやすいものもあれば、生活習慣や考え方、振る舞い方など受け入れにくいものもあります。「当たり前」とは、育った国、地域、環境によってつくられ、「主観的なもの」でしかないのだなと、世界の広さや多様性を実感しました。

私の配属先の学校が日本語を導入した背景には、日本が戦後に他国の援助によって復興・成長した過去を手本にしたいという思いがあります。だから私はできる限り日本や日本人のことを伝えようとしてきましたが、一方で、担当した生徒たちが成長していく姿をみながら、「さまざまな経験を通じて世界の広さや多様性を感じてもらうことで、彼らの世界を見る目が変わるきっかけになるかもしれない」と思うようになりました。

それからは日本語・文化教育だけにこだわらず、ミニ図書館開設、絵画コンテストへの参加、リコーダー、合唱やダンスの指導などに、学校関係者とともに取り組んでいます。今では、さまざまなことに挑戦して生き生きとする生徒たちの姿が、私のエネルギーの源にもなっています。授業は週に1度しかありませんが、彼らの世界が広がるよう多くの経験をともにしていきたいと思います。そして子どもたちが立派な大人に成長することを楽しみに、残りの活動を取り組んでいきます。



(関連リンク)

各国における取り組み ガーナ

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よさこい祭り出場

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寄贈されたリコーダーで曲を披露する生徒たち

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授業での福笑いの紹介


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茶道体験

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日本の友達に手紙を書く様子

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和室での授業風景


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