マラウイの森を救い、収入向上する 一石二鳥のブリケットビジネス!

Twitter Facebook はてなブックマーク メール

【年間1300万トン】。これはマラウイで毎年伐採される木の量だ。農村部の約95パーセント、都市部の約50パーセントの人が薪や炭を燃料として使っており、2016年度では一日一人当たり2キログラムの木が消費されている(参照: Making Charcoal Production in Malawi Sustainable Some initial conclusions (version 4; Feb. 15, 2016))。

森林伐採の主な理由は、住民が料理で使う炭や薪を大量に生産しているから。一つの大きな産業になっており、住民の重要な収入源の一つである。経済と文化が密接に絡まって起きる森林破壊。その結果、土地の質の悪化や収穫物の減少につながり、飢餓や水不足を引き起こす原因となっている。

そんな状況下で、近年新しい加熱燃料として注目が集まっているのが「ブリケット」だ。ブリケットは木材ではなく、トウモロコシや葉っぱなどのどこにでも手に入る「可燃ごみ」からできている。

この「ブリケットを販売し、農村の収入向上・森林保全につなげよう!」という活動を、配属先と一緒に行っている。1年間で現在10グループ、通算300人以上の村人に作り方を教え、現在2グループが精力的にブリケットを毎週生産してくれるようになった。

ブリケットは農民の収入向上にとってもぴったりの特性がある。コタコタ県に住む村人の多くは新しい投資ができず、製品を市場へ運ぶ輸送費を出す余裕もない。そんな村人でも、ブリケットは新しいビジネスとして始めやすい。初期投資はドラム缶だけで、材料はごみからできていて継続的にコストがかからないのだ。

また、ブリケットは生活必需品なので、わざわざ首都リロングウェなどの大都市に輸送しなくても、コタコタ県内で需要を見込むことができる。

Madzimatuwa forest グループは10ヵ月で約8,000個(80,000MK(マラウイクワチャ)、約12,320円)、SHARP COMSIP グループは2ヵ月で約2,000個を売り上げた(約20,000MK、約3,080円)。大量に生産し、毎週地元のマーケットで売ったり、一村一品(注)商品として首都で販売したりしている。

いろいろな課題があるなかでもうれしく感じるのは、支援している村人が自分から主体的に動いてくれるようになったとき。「さちこがいない間に、ドラム缶を買ったよ!」「ビジネスを大きくして、家を建てたいんだ!」。きらきらした目で語る村人に、キリキリくる責任を感じつつ、どうにか成功させてあげたいと思う毎日だ。

まだ品質改善や販売拡大など課題は多いが、今までの成果の噂を聞いていくつかのグループから「ワークショップをしてほしい」という依頼をもらうようになった。残りの期間で、もっともっとブリケットビジネスを広め、農民の生活とマラウイの森を豊かにしていきたい。

(注) 地域の特産物を生かした商品作りで、地域活性化を目指す大分県発祥の試み



(関連リンク)

各国における取り組み マラウイ

【写真】

薪を燃やして料理をする

【写真】

七輪(バウラー)にブリケットを入れ、料理する

【写真】

ブリケットワークショップで熱心に質問する農民たち


【写真】

ブリケットを1年以上作り続けているMadzimatuwa forest グループ

【写真】

村や首都のマーケットで売る様子

【写真】

ブリケットを作る村人たち


Twitter Facebook はてなブックマーク メール