マラウイの乳幼児健診

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私は、マラウイ北部ムジンバ県にあるエヌクウェニヘルスセンター(診療所)で、2017年11月より公衆衛生の分野で活動をしています。そこで同僚のヘルスワーカー(地域の保健係)と一緒に周辺地域を巡回し、乳幼児健診や住民への健康管理支援などを行っています。

マラウイの乳幼児健診は、子どもが5歳になるまでの59か月間、毎月実施されます。月に巡回先など10カ所で体重測定、予防接種、健康講話があります。巡回先には徒歩やミニバス、バイクで向かいます。乳幼児健診日、母親たちは子どもをチテンジ(マラウイの伝統布)で背負い、ヘルスセンターやヘルスポスト(地域の保健室)に集まります。1時間以上歩いて来る母子もいます。100組を超える母子が健診を受けることもあって、ヘルスワーカー4~5人にボランティアも数人加わります。私も彼らと一緒に活動します。

体重は、母親がチテンジで子どもをくるみ直し、落ちないように体重計に吊り下げて測ります。母親の手を離れ、宙吊りにされるため、大泣きする子どももいます。体重は個人のヘルスパスポート(注)に記録されます。予防接種は、1人ずつヘルスパスポートで接種の要否を確認し、対象者を呼び出してヘルスワーカーが実施します。経口ワクチンのほかに2種類のワクチンを足の太ももに1本ずつ注射するので、子どもたちはみんな大泣きします。

健康講話では、ヘルスワーカーがマラリア予防や栄養などをテーマに話します。場所によっては机や椅子も整っていないため、屋外で実施することもあります。日本の乳幼児健診は、身体測定のほかに保健師や管理栄養士との個人面談、医師の診察もありますが、マラウイでは、ヘルスワーカーと個人面談もなく、流れ作業のように健診するだけです。小さな子どもたちでさえも、強くたくましく育っていかなくてはいけない環境だと感じます。

ユニセフの世界子供白書2015によると、5歳未満児の死亡率は日本の約3パーセントに対し、マラウイは約6.8パーセント。これは1,000人中約68人が5歳の誕生日を迎えられないことを意味します。栄養状態が悪く、低体重やマラリアで亡くなる子どももいます。健康に育つ子どもたちが増えるように母子と向き合い、個別支援もできるようになりたいと思っています。

(注)子どもの成長が記録され、健診受診時のカルテになる健康手帳



(関連リンク)

各国における取り組み マラウイ

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ヘルスセンターの乳幼児健診で健康講話をするヘルスワーカー

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ヘルスセンターでの体重測定の様子

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巡回先での乳幼児健診は屋外で実施する地区もあります


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健診施設がない地区は、ヘルスワーカーの事務作業も屋外です

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屋外での予防注射。2本の注射で赤ちゃんは大泣きです

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巡回先まで3~5キロ。徒歩移動が基本です


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