毎月最終土曜日は「ウムガンダ」の日!-ルワンダの国づくりの秘密-

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私はルワンダの首都キガリで活動している。情景に配慮された街づくりがされ、毎朝清掃員が掃除し、ごみ一つ落ちてない、「アフリカのシンガポール」と呼ばれるほどきれいな街だ。高層ビルが立ち並ぶオフィス街や24時間営業のショッピングモール、おしゃれなカフェなどもある。

私がルワンダに来てこの街を見たとき、当初抱いていたアフリカのイメージとは大きく異なりびっくりしたものだ。

普段はにぎやかなこの街も月に1度、街がしんと静まり返る日がある。朝、外に出てみると人は全然見当たらず、車も通ってない。そう、この日は「ウムガンダ」。国民のうち18歳以上65歳未満の健常者全員に参加義務がある、地域への奉仕活動の日。義務の対象になる人が、1家族から1人、奉仕活動に参加しなければならず、毎月最終土曜日に定められている。

この日は商業活動が制限されており、マーケットや商店はもちろんのこと、公共交通のバスですら動いていない。奉仕活動に参加しない人たちも、出かけたりはせず、自宅で静かに過ごす。

ウムガンダの活動は、地域を清掃したり、学校や家を建てたりとさまざま。外国人に参加の義務はないが、普段の活動ではかかわることのない地域住民の方々と交流でき、ルワンダの文化を知ることができるため、極力参加するようにしている。

ウムガンダは、1962年にベルギーから独立した際、「国民一人一人が国家に貢献するために」と始まった取り組みだったが、時代とともにその目的も変化している。ツチ族・フツ族による民族紛争に端を発し、1994年に発生したジェノサイド「ルワンダ虐殺」以降、このウムガンダを通して荒廃した地域社会の復興と団結の促進を目的の一つとして実施されている。

法律で定められているから義務的に行っているのかと思いきや、協力し合って交代で草むしりやトイレの穴掘りを行ったり、休憩中は談笑したりとみんな楽しそうに見える。私自身、ウムガンダに参加した後は、一仕事終えたとても晴れやかな気持ちになり、住民と一体感が生まれたように感じた。また、奉仕活動の後は村長が中心となってミーティングを行う。この中で政府の決定事項を周知したり、役員の選挙を行ったり、地域での問題をみんなで話し合い解決してゆく。

ルワンダは22年前に起こった「ジェノサイドの悲劇」を感じさせないほど、街や道路はきれいに整備され、ごみも落ちておらず、外国人にとっても住みやすい治安のよい国だ。これにはルワンダ人の勤勉さとウムガンダによって育まれた相互扶助の精神が、現在の環境に配慮された街づくりと平和な国に一役を担っているのではないだろうか。

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きれいに整備されたキガリの街並み

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普段は交通量の多い交差点も、ウムガンダの日は閑散

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ウムガンダに参加する筆者


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ウムガンダ後のミーティング

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ルワンダの元気な子供たちと筆者(中央)

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