首都ルサカの病院機能がアップグレード

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待合室で何時間も待たされたあげく、いざ診察を受けたら「ここでは治療できないので違う病院へ行く必要がある」と言われた———。

5歳未満児死亡率や妊産婦死亡率などの保健指標が依然高いザンビアでは、保健サービスを受ける必要のある患者数が非常に多いことに加え、人口当たりの病院数(注)が少ないため、ヘルスセンターの待合室はいつも診察待ちの患者で混雑しています。ヘルスセンターはコミュニティーに設置されている末端医療施設で、受けられる保健サービスは正常分娩、予防接種など基本的なものに限られています。そのため、冒頭のようなことが日常茶飯事です。特に首都ルサカは、経済成長に伴い人口流入が顕著で、保健施設の拡充が喫緊の課題となっています。

2014年7月11日、JICAが実施する無償資金協力プロジェクト「ルサカ郡病院整備計画」の起工式が実施されました。このプロジェクトは、首都ルサカ内にある2ヵ所のヘルスセンターを改修・増設し、機材を供与することで、施設を第1次レベル病院にアップグレードさせるものです。第1次レベル病院には、内科、外科、産婦人科、小児科があり、帝王切開、基礎手術、基礎的検査が可能です。現在、ルサカには第1次レベルの病院はなく、第2次レベル(第1次レベルに加え、精神科があり、集中治療、一般検査が可能)の病院が一つあるだけです。そのためヘルスセンターからの患者の多くは、第3次レベル(集中治療、高度な検査が可能)のザンビア大学附属病院に直接転送されています。

ヘルスセンター2ヵ所の機能が強化されることで、同施設での受け入れ患者数や手術件数などの増加が見込まれます。さらにエリア内のトップリファラル病院(転送患者を受け入れる病院)であるザンビア大学付属病院の混雑緩和も期待されています。

起工式当日は保健省のジョセフ・カソンデ大臣をはじめ、小井沼紀芳在ザンビア日本国大使、寺西義英JICAザンビア事務所長、地元の国会議員らがあいさつに立ち、保健省、病院関係者や多くの住民が参加し、歌やダンス、寸劇も披露され、盛大に執り行われました。工事は2014年7月に着工し、2015年8月に完工の予定です。

JICAは2ヵ所の第1次レベル病院を開設することで、ルサカの人々の保健状況の改善に寄与しています。このプロジェクトにより、少しでも多くの患者が適切なサービスを適時に受けることができる状態になればと願っています。

(注)人口100万人当たりの病院数。日本は67.17施設(国際統計・国別統計専門サイト「グローバルノート」調べ)に対し、ザンビアは約8.5施設(JICA試算)。

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混雑するヘルスセンターの待合室

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マテロ第1次病院(現ヘルスセンター)の完成予想図

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チレンジェ第1次病院(現ヘルスセンター)の完成予想図


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起工式でくわ入れを行うカソンデ大臣(左から3番目)ら

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