日本人学校との小さな異文化交流体験

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私は日系社会青年ボランティアとして、ブラジルのマナウス市にある小中一貫学校で、主に日本語を指導しています。日本から見ると、ブラジルは地球のちょうど反対側に位置しています。なぜそんな離れた所で日本語指導が必要なのでしょうか——。

ブラジルは戦前から戦後にかけて多くの日本人が移住したという歴史があります。彼らは大変な苦労を重ねながらも、懸命に働き、日系コミュニティーを発展させ、ブラジル社会に大きく貢献してきました。日本食、日本語をはじめとする日本文化が国内の各地に根付いているのも、そのような歴史があるからです。

私が活動している学校も、子どもたちに日本語教育を受けさせようということで建設されました。日本語の校歌、日本語の授業があり、「運動会」という名称のイベントもあります。毎年、近くにある日本人学校との交流日があり、私も担当として参加してきました。

今回の交流日は、本校の3年生と5年生が日本人学校を訪問して、自己紹介をしたり、一緒に遊んだりしました。自己紹介は、日本人学校の生徒はポルトガル語で、本校の生徒は日本語で行います。日本語の授業はありますが、生徒たちが流ちょうに日本語を話せるわけではありません。開校当時は、日系人の生徒の割合が多かったそうですが、今では多くがブラジル人で、日常会話はすべてポルトガル語なのです。日系の子どもたちでも三世、四世になると日本語はほとんど話せないというのが現状です。自己紹介では、緊張しながらも一生懸命、日本語で話しかける子どもたちの姿にうれしくなりました。

ゲームでは日本人もブラジル人も関係なく、協力して楽しみました。帰り道、「今日はとても楽しかったよ」「先生、次の交流日はいつ」などと話しかけてくる子どもたちの笑顔から、異文化交流体験の価値を実感しました。

一方で、日本語とポルトガル語という言葉の壁から、子どもたち同士での意思疎通が十分にできないという課題も残りました。これからのブラジル、日本を背負う子どもたちが、お互いのことを理解し合えるように、よりよい日本語指導を目指して活動を続けていきたいと思います。

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日本語の授業で教壇に立つ筆者

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折り紙の授業

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自己紹介する子どもたち(日本人学校で)


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ゲームをする子どもたち(日本人学校で)

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