ユルさの中でつながること

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せめて守る時間があるとすれば、仕事の終業時間とサッカーのキックオフ——。極端な話になってしまうが、日本と比べると南米の時間はユルい。

私の任地はエクアドルの南東に位置するカニャル県トロンカル市という人口約6万人の農村都市。市民への環境教育の啓発が主な活動のため、市内の学校や地域のコミュニティーで、地道に市民の環境への意識付けを行っている。

時間に対する意識も異国の習慣なのだろうか、会議の時間や待ち合わせの時間が30分、1時間延びることはよくある。予定もあるようでなくなることが多々あり、おかげで待ち時間を使った読書がひそかな楽しみになった。

とはいえ、私も時間厳守を徹底できる方ではないので、南米の時間の習慣に救われる場面も少なからずあり、すべての場面で不便を感じているわけではない。そんな中でも、先にも述べたように終業時間とサッカーにおいては時間厳守が徹底されているようで、場に応じた使い分けも必要。

徹底されていることをもう一つ挙げるとすれば、「あいさつ」だろう。

一口にあいさつといっても、男性同士は握手、女性とは頬と頬を合わせる「ベソ」と呼ばれるものがあり、遅刻をしても、会議中でも、険しい剣幕だとしても、あいさつを済ませてから物事が始まる。逆にあいさつがなければ、何をしても浮足立ったような雰囲気のまま、落ち着かない様子になってしまう。

「心をつなぐあいさつ」というような標語が日本でもありそうだが、出あいがしら、あいさつも早々に本題に入ろうとする自分を律し、目に入る範囲の人たちにあいさつをしてから事を進める。複数人にあいさつをしていると、それだけでも結構な時間になりそうだが、効率を求めてあいさつを簡略化してしまえば、心のつながりを深めるのは難しそうだ。

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赴任当初の同僚との握手

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トロンカル市のモニュメント

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廃棄物最終処分場


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活動を共にする同僚と共に

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