エルサルバドルの高等技術者学習における斬新な教育モデル「MEGATEC」

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「MEGATEC」とは、高等技術者を養成する2年制の専門学校のことで、地域産業の特性を生かした人材養成を行っています。エルサルバドル教育省が打ち出した産業人材の育成と競争力強化のための具体的な施策として、2006年に創設されました。私が配属されているMEGATECイロバスコは、2009年にエルサルバドルカトリック大学イロバスコ地方センター内の一部門として設立されました。

2006年に策定された、2021年を最終年とする長期教育計画「国家教育計画2021」に基づき、2006〜2009年の間に、全国5ヵ所にMEGATECが設置され、2013年に1校が加わりました。これらのMEGATECを運営しているのは、大学のほか、高等技術学院や技術学校などです。

私が配属されているMEGATECイロバスコには食品学科と観光学科が設置されており、ほかのMEGATECには、設置されている場所の特性を生かした学科が設けられています。例えばイロバスコのあるカバニャス県は畜産地帯なので、食品学科では乳肉製品製造を中心としたカリキュラムが組まれています。またMEGATECラウニオンがある地域には一大港湾があることから、港湾管理学科が設置されています。

MEGATEC教育の注目すべき点は、奨学制度にあると思います。学費は無償、通学費支給、昼食は無料の給食制度があります。そのため入学する前に家庭経済調査が行われます。基本的には、家庭の収入が一定額以下であることが条件のようです。もちろん入学前の高校での成績も一定以上でなければならないそうです。また、入学前の予備教育が行われるところと、入学試験が行われるところがあります。特に理系学科では、化学、数学などについて試験があり、成績が一定以下であると入学できない制度になっています。

一般的には、普通高校(エルサルバドルでは2年制)を卒業して入学する学生がほとんどですが、教育省が認定した実業高校(3年制)の特定学科の卒業生は、MEGATECの2年生に編入することができます。例えばMEGATECイロバスコでは、コフテペケ国立実業高校乳肉製造学科の卒業生は食品学科の2年に、サンビセンテ国立実業高校観光学科の卒業生は観光学科の2年に、それぞれ編入が可能です。

このように地域産業に密着した高等技術者養成を目指す新しい教育制度ですが、まだまだ卒業後の就職率は高くなく、各MEGATECは、教育カリキュラムを2年ごとに見直し、また地方企業との連携などを図りながら、社会に役立つ技術者養成に努めているところです。

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教育省からの奨学金授与式(MEGATEC ソンソナテ)

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MEGATEC会議(MEGATECイロバスコ)

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MEGATECイロバスコ・キャンパス


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MEGATEC チャラテナンゴ・キャンパス

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