ジャマイカを飲む-食育に励む日々-

Twitter Facebook はてなブックマーク メール

コバルトブルーに透き通る海、咲き誇る果実の花々。カリブ海に浮かぶジャマイカの美しい自然は、今日も気持ちのいい潮風に身をゆだねている。暖かな気候に、ブルーマウンテン山が最高峰にそびえる中央山脈は、サトウキビ、コーヒー、カカオなどの豊富な農産品を作り出す。 

そんな国で私は、農業系の青少年育成団体「ジャマイカ4-Hクラブ」で活動している。このクラブでは農業トレーニング、リサイクル工作の指導などを行っており、私が担当するのは家政の分野だ。

赴任した約1年半前、私はジュース作りのトレーニングメニューを開発するために、ジャマイカの子どもたちの飲み物をリサーチした。年中暑い国なので、水分補給は欠かせない健康管理の一つだ。校内の売店や校門付近の販売所にはたくさんの清涼飲料水が売られ、両親が子どもに持たせるランチバックの中身にも清涼飲料が必ずと言っていいほど入っている。

ある日のこと、カフェでコーヒーを頼むと練乳がたっぷり入った甘いコーヒーが出てきた。私が「ブラックがよかったなあ」とつぶやくと、「ブラック?そんなの飲んだことないわ」と笑う店員に驚いた。甘い飲み物を好むジャマイカ人だが、その結果、糖尿病などの生活習慣病にかかる人も多く問題視されている。
 
そこで、私は、以前から行われていたジュース作り実習の改良を始めた。従来の実習では、フルーツに加え、白砂糖が大量に使われていたが、今は世界保健機関(WHO)の砂糖の摂取基準や成分表示の糖分の算出方法を冒頭に説明している。いまいちピンと来ていない様子だが、ジャマイカ国内で売られている清涼飲料と同じ濃度の砂糖水を試飲してもらうと納得の表情に。さらに、「今日は砂糖を使わずにジュースをつくりますよ~。ジャマイカのフルーツの甘味だけです」と言うと、子どもたちは「えー?!」と半信半疑の様子だが、実際にできたジュースを試飲すると、「ほんとだ!十分甘い!」と声をそろえる。

ジャマイカと日本の食文化は異なるが、人間の営みに「食」が欠かせず、人生を彩るものであることには変わらない。子どもたちにはいろんなことを知り、気づき、最良の選択ができるようになってほしいと思いつつ、残りの任期もさらなる食育に励みたい。



(関連リンク)

各国における取り組み ジャマイカ

【写真】

トレーニングでの簡単な講義

【写真】

包丁の持ち方や包丁を持つ時の姿勢を実践

【写真】

ケーキデコレーションの実習


【写真】

鶏肉料理の実習

Twitter Facebook はてなブックマーク メール