口蹄疫、牛結核、牛ブルセラなどのフリーを目指して

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パラグアイは南米大陸の内陸地にある農業立国です。その中でも畜産業は基幹産業の一つです。

私の配属先は、国立家畜衛生品質サービス(SENACSA)のブルセラ病部です。同部では家畜のブルセラ病診断検査、診断液製造、牛ブルセラ病ワクチンの検定などが行われています。

SENACSAは、日本の動物検疫所、動物医薬品検査所、動物衛生研究所、各県の家畜保健衛生所、農水省動物衛生課等の機能を合体したような機関で、パラグアイの家畜衛生行政、家畜疾病予防及び検査機関の要であり、国内140ヵ所ほどの地方事務所を抱えています。SENACSAの総裁は本国における首席獣医官であり、国際獣疫事務局(OIE)のメンバーです。

現在パラグアイにおいて、口蹄疫は義務化したワクチン接種により、2012年以降の発生はありません。「牛結核」はツベルクリン検査で陽性となった個体を淘汰し、「牛ブルセラ病」はワクチン接種を義務化し、検査で陽性となった個体を淘汰することによる清浄化を図っているところです。なお、豚の重要な伝染病である豚コレラについては、最近OIEにより清浄化が認められたところです。

これらは、国内的に安心、安全な畜産物の供給すること、さらに、国際的には畜産物輸出の門戸を開くことにつながり、当国の基幹産業を支えています。牛肉の輸出は、ロシア、チリ、イスラエル、ベトナム、台湾などに加え、最近では、香港、トルコにもされようとしています。

パラグアイはブラジル、アルゼンチン、ボリビアと国境を接しており、19ヵ所の国際空港、国境地点にて、さらに国内主要幹線道路における15ヵ所のチェックポイントにおいて、SENACSAが検疫を実施しており、防疫活動を行い疾病予防に努めています。

日本では長らく口蹄疫清浄化を保持してきたのですが2010年に宮崎県で発生し、家畜移動制限、ワクチン接種、検査と淘汰などを通じて、短期間で清浄化を図りました。この清浄化により再び日本の牛肉が世界に広く輸出されるようなった経緯があります。

このような中で、私の行っているブルセラ病の細菌学的診断、ブルセラ病診断液作成にかかる支援は、些細なことかもしれませんが、当該疾病の清浄化につながることを願って、日々努力しているところであります。

また、ブルセラ病は人畜共通感染症の一つでもあることから、公衆衛生上重要な疾病です。

これまでJICAが行ってきた家畜衛生、公衆衛生分野の技術協力が、当国においてしっかりと根付いていること、及び今後の当該分野での様々な機関間における技術共有、ますますの発展を願い「人畜共通伝染病学会」の開催を、SENACSAを始め関連機関の協力を受け企画しているところです。

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ブルセラ病部にて同僚と

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ブルセラ病診断液製造室

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ブルセラ菌コロニー観察


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診断液製造過程

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疾病発生訓練-発生農場立ち入り制限

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疾病発生訓練-幹線道路移動制限


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