未来をつくっていく子どもたちのために

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私は現在パラグアイにて、現地の人々と共に陸上競技の普及活動を行っています。現在クラブチームに所属する生徒は、着任時の4、5人から約20人まで増えています。

この国でスポーツといえばサッカー。体育の授業もほとんどがサッカー。そんな国で、子どもたちが他のスポーツをなかなか「知ることができない」状況を改善することが私の現在の任務です。

元々の要請内容は現地陸上クラブチームの選手の強化でした。学生時代から陸上競技を愛し続けてきた自分にとって、この職種で派遣されることは大きな喜びでした。しかしそれと同時に、陸上競技を通してできる国際協力の価値とは?という疑問が常に頭の中を回っていました。

スポーツとは一般的に余暇の時間を楽しむものであって、受益者も限られますし、生きていくために必要な食育や命に関わる衛生教育と比べての必要性の低さを、本国に来てより強く感じるようになっていったのです。

「この国の発展のために、私がしている活動は本当に必要なのだろうか?」

そんな悩みを抱えたまま活動を進め、任期が一年を過ぎた頃、自身の活動の方向性が変わる出合いがありました。活動とは直接関係がありませんでしたが、日本政府からの援助で建設された児童保護施設を訪れ、そこの子どもたちと触れ合う時間があったのです。

彼らのほとんどは、以前ごみ山で暮らしていた子どもたちで、両親の多くは今もごみ山付近でごみ分別の仕事をしています。そこで私にできることは何だろうと考えたとき、思いついたのが陸上の大会に自身のクラブチームの選手と一緒に参加させることでした。

初めてのスポーツ、大会に戸惑いながらも、彼らの真剣な姿勢と無邪気な笑顔がとても印象的で、中にはメダルを獲得し、大きな自信を手にした子どももいました。子どもたちの両親や、施設長にも大変喜んでいただけたことに心から幸せを感じ、改めてスポーツが持つ人々の心を豊かにする力を感じました。

未来のパラグアイをつくっていくのは今の子どもたち。

子どもたちが生まれた国や環境を理由に、夢や希望を持てない状況を改善すること、それが陸上競技を通して実現可能であると信じて、これからも活動を継続いていきたいと思っています。



(関連リンク)

各国における取り組み パラグアイ

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児童保護施設の子どもたちとの陸上教室の様子

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初めてのメダルを手にして喜ぶ子どもたちの様子

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任地のクラブチーム所属の選手たち。着任時は4、5人しかいなかった


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選手のご両親が手作りで作ったハードルで練習をする様子

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子どもの大会時には、自ら審判として運営を補助してくれる選手たち

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