地域と密着した日本語学校に

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日本からの移住者が住む町イグアス移住地は、ブラジルの世界遺産「イグアスの滝」から1時間半ほどのところにあります。パラグアイに初めて日本人が移住したのは今から82年前のことです。イグアスには57年前に移住が始まり、毎年8月の入植記念日には開拓者たちの苦労をしのび、慰霊祭が行われます。

私が活動するイグアス日本語学校は今年で開校55周年を迎えます。移住当初から、日本語を忘れないよう行われてきた国語(日本語)教育は今も続いています。最近では家庭内でスペイン語を使う生徒や非日系の生徒も増えており、日本語教育の重要性はさらに高まっています。

約1年11ヵ月の活動で、主に子どもたちの日本語力や日本語教育の資質向上に取り組んできました。活動を進めるうちに、子どもたちに日本語だけでなく、地域にももっと目を向けてほしいという思いが募り、地域と密着した活動にも取り組みました。

その取り組みの一つが、地元和太鼓グループと協力して行った和太鼓の体験授業です。和太鼓グループの方に講師をお願いし、和太鼓の短い演目にチャレンジ。普段、和太鼓を触ったことのない子どもたちは興味津々で取り組みました。最終日の発表では、グループで協力しながら一つの演目をやりきり、一緒にたたくことの楽しさや達成感を得られたようでした。なかには、将来和太鼓グループに入りたいという児童もいて、たった2時間でしたが、実りある活動となりました。

ほかにも地域の方にご協力いただき、日本語学校に通う中高生を対象に「日本語と仕事」をテーマに特別授業を行いました。講師をしてくださったのは移住地で働き、日本語を仕事に役立てている地元農協、旅行会社の方々です。それぞれの立場から子どもたちに日本語を学ぶことの大切さを伝えてくださいました。この授業で、これからの日系社会を支えていく子どもたちに、社会をけん引するリーダーに育ってほしいという願いも伝わったように感じました。

このような活動ができたのも、学校関係者を含め地域の方々のご協力があったからです。移住地の学校であるからこそ、地域と密着し協力し合い、子どもたちを育てていく姿勢が大切だと思います。残りわずかの任期となりましたが、今後も地域の方々の温かいサポートのもと、日本語学校の子どもたちがたくさんの学びを得られることを願っています。



(関連リンク)

各国における取り組み パラグアイ

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イグアス中心部の公園にある鳥居

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イグアス日本語学校の校舎

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イグアスの太鼓グループ


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太鼓体験授業の様子

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中高生特別授業の様子

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